地方移住を考え始めても、「最初に仕事を探すべきか」「住宅はいつ決めるのか」「どの手続きが必要なのか」と迷う人は少なくありません。
移住準備には、仕事、住まい、貯金、引っ越し、インターネット、子育て、行政手続きなど、同時に考えることが数多くあります。
ただし、すべてを一度に進める必要はありません。
地方移住では、仕事と収入の見通しを立て、候補地域と住まいを絞った後に、引っ越しや住所変更の手続きを進めると整理しやすくなります。

私は2022年10月に、大阪から宮崎市へ移住しました。
移住前から続けていたWeb系の仕事をそのまま継続し、最初は賃貸住宅へ入居しましたが、実際に準備を進めると、仕事や住宅以外にも確認すべきことが次々に出てきました。
また、自治体の移住支援制度には、転入前や住宅契約前の相談・申請が必要なものがあります。
制度の存在を後から知っても利用できない可能性があるため、住宅や引っ越しを正式に決める前に確認しておきましょう。
地方移住の準備は、荷造りや住所変更から始めるのではなく、仕事・収入・住まい・生活費の順に土台を固めることが重要です。
この記事では、地方移住の半年前から移住後までに必要な準備を、時系列のチェックリストとして解説します。
移住先での生活を事前に確認したい人は、「地方移住のお試し移住とは?」も参考にしてください。
移住支援金、住宅、仕事、子育てに関する制度は、「地方移住で利用できる支援制度一覧」で解説しています。
地方移住の準備はいつから始める?

地方移住の準備は、可能であれば移住予定日の6か月以上前から始めると進めやすくなります。
半年程度の期間があれば、候補地域を比較し、現地を訪れ、仕事や住宅を探したうえで、引っ越しの手続きを進められます。
ただし、すでに仕事や住まいが決まっている場合は、3か月程度でも準備できることがあります。
大切なのは、準備期間の長さよりも、仕事・収入・住まい・生活費の見通しを先に立てることです。
半年前から準備すると仕事と住まいを比較しやすい
移住先で仕事を探す場合、求人の確認、応募、面接、退職、入社日の調整などに時間がかかります。
住宅についても、希望する地域にいつでも条件の合う物件があるとは限りません。
早い段階から情報を集めておけば、次のような比較ができます。
- 現在の仕事を続けるか、移住前に転職するか
- 賃貸住宅、中古住宅、空き家のどれを選ぶか
- 市街地と郊外のどちらで暮らすか
- 車を所有するか、公共交通で生活するか
- 支援制度を利用できる自治体か
移住日だけを先に決めると、仕事や住宅を十分に比較できず、条件の合わない選択をしてしまう可能性があります。
移住予定日から逆算し、半年前は情報収集、3か月前は仕事と住宅の確定、1か月前は引っ越しと手続きに充てると整理しやすくなります。
仕事・収入・住まいを行政手続きより先に考える
転出届や住所変更などの行政手続きは、移住日が近づいてから進めます。
それより先に確認したいのが、移住後の収入と生活拠点です。
特に、次の内容が決まっていない状態で住宅を契約するのは注意が必要です。
- 移住後も現在の仕事を続けられるか
- 転職する場合の入社時期と給与
- 毎月の住宅費と生活費
- 車の購入や維持に必要な費用
- 収入が安定するまでの生活資金
住宅だけを先に決めても、移住先から勤務できない、希望する仕事が見つからない、生活費を支払えないといった問題が起こる可能性があります。
仕事と住宅を決める順番については、「地方移住は仕事と家のどちらを先に決める?」でも解説しています。
住所変更の手続きより先に、移住後の収入源と毎月の生活費を確認しましょう。
家族で移住する場合は全員の条件を整理する
家族で移住する場合は、移住を希望している人だけで準備を進めないことが大切です。
夫婦や子どもによって、移住先に求める条件は異なります。
| 家族 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 本人 | 仕事、収入、通勤、実現したい暮らし |
| 配偶者 | 仕事、買い物、病院、周囲との関わり |
| 子ども | 保育園、学校、友人、遊び場、通学 |
| 親族 | 介護、帰省、緊急時の移動距離 |
家族の一人でも強い不安が残っていると、移住後に不満が大きくなる可能性があります。
移住する理由だけでなく、「移住によって失うもの」「不便になりそうなこと」も話し合いましょう。
家族で「譲れない条件」「できれば欲しい条件」「なくても困らない条件」を分けると、候補地を絞りやすくなります。
地方移住の準備スケジュール一覧

地方移住の準備は、次のように時期を分けて進めると整理しやすくなります。
| 時期 | 主な準備 |
|---|---|
| 6か月以上前 | 移住目的、候補地、仕事、収入、予算を整理 |
| 3〜6か月前 | 現地訪問、仕事探し、住宅・支援制度の比較 |
| 1〜3か月前 | 仕事と住宅の確定、引っ越し、通信、学校の手配 |
| 1か月前 | ライフライン、郵便、転出、不用品処分 |
| 1週間前 | 書類、生活必需品、鍵、引っ越し日時の確認 |
| 引っ越し当日 | 設備、荷物、新居の傷や不具合を確認 |
| 移住後 | 転入届、住所変更、保険、車、子育て手続き |
準備の順番は、仕事や家族構成によって前後します。
たとえば、リモートワークを続ける人は転職活動が不要な一方で、勤務先への確認やインターネット回線の調査を早めに進める必要があります。
子どもと移住する場合は、保育園や学校の確認を住宅選びと並行して進めましょう。
移住の6か月以上前に準備すること

移住の6か月以上前は、引っ越し先を確定する時期ではなく、移住計画の土台を作る時期です。
最初に目的、地域、仕事、お金について整理します。
移住する目的と優先順位を整理する
地方移住そのものを目的にすると、どの地域を選べばよいか判断しにくくなります。
まずは、移住によって何を変えたいのかを言葉にしましょう。
- 自然の近くで暮らしたい
- 住宅費を抑えたい
- 家族と過ごす時間を増やしたい
- 子育て環境を変えたい
- 趣味を楽しめる地域へ住みたい
- 地域に関わる仕事をしたい
目的が複数ある場合は、優先順位を付けます。
住宅費は安いが仕事が少ない地域、自然は豊かだが病院が遠い地域など、すべての条件を満たす場所は簡単には見つかりません。
何を優先し、どこまでなら妥協できるかを整理しておきましょう。
家族の希望と不安を確認する
家族で話し合うときは、移住のメリットだけでなく、不安や反対理由も確認します。
- 仕事や収入が変わることへの不安
- 友人や親族と離れることへの不安
- 車の運転が必要になることへの不安
- 病院や学校の選択肢が減る不安
- 地域の人間関係への不安
- 希望する仕事を続けられない不安
不安を否定せず、現地訪問や情報収集で確認できる項目に置き換えましょう。
たとえば、「病院が少なそう」という不安であれば、診療科、救急体制、自宅候補からの距離を調べます。
候補地域を2〜3か所に絞る
全国から一つの自治体を選ぼうとすると、情報が多すぎて比較できません。
気候、仕事、住宅費、交通、子育てなどを基準に、候補を2〜3地域へ絞りましょう。
| 比較項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 仕事 | 現在の仕事、求人、給与、通勤 |
| 住まい | 家賃、中古住宅、空き家、物件数 |
| 生活 | 買い物、病院、学校、公共交通 |
| 気候 | 暑さ、寒さ、台風、積雪、災害 |
| 交通 | 車の必要性、実家・勤務先への移動 |
| 支援 | 移住支援金、住宅、仕事、子育て |
一つの自治体だけを調べるより、複数地域を比較した方が、自分に必要な条件が見えやすくなります。
現在の仕事を続けられるか確認する
現在の仕事を移住後も続けたい場合は、勤務先へ居住地に関するルールを確認します。
- 移住先からの勤務が認められるか
- 出社が必要になる回数
- 出社時の交通費を会社が負担するか
- 勤務できる都道府県に制限があるか
- 災害や通信障害時の勤務ルール
- 住所変更の届け出が必要か
現在リモート勤務をしていても、会社が遠方への移住を認めているとは限りません。
転職が必要な場合は、移住予定日の3〜6か月前を目安に活動を始められるよう、希望条件を整理しておきましょう。
移住後の収入と生活費を試算する
地方では家賃が下がっても、すべての生活費が安くなるとは限りません。
車の購入や維持、ガソリン、冬の暖房などにより、都市部より支出が増える場合もあります。
次の項目を使い、移住後の1か月分の生活費を計算しましょう。
- 家賃・住宅ローン
- 食費
- 電気・ガス・水道
- 通信費
- 車両費・保険・ガソリン
- 子育て・教育費
- 医療・保険
- 帰省・出社にかかる交通費
現在の支出と比較し、収入が減った場合でも生活できるか確認してください。
移住後の生活費については、「地方移住の生活費はいくら?」でも解説しています。
必要な貯金額を決める
必要な貯金額は、家族構成、仕事、住宅、車の有無によって異なります。
少なくとも、次の費用を分けて計算しましょう。
| 費用 | 主な内容 |
|---|---|
| 引っ越し費用 | 運搬、交通、宿泊、不用品処分 |
| 住宅初期費用 | 敷金、礼金、仲介、保証、前家賃 |
| 生活準備費 | 家具、家電、車、通信設備 |
| 当面の生活費 | 収入が安定するまでの3〜6か月分 |
| 予備費 | 修理、医療、仕事の遅れ、想定外の出費 |
移住支援金を受け取る予定でも、引っ越し前や移住直後の費用を立て替えられる現金が必要です。
必要な貯金については、「地方移住に必要な貯金はいくら?」も参考にしてください。
支援金を生活資金として先に使えるとは限りません。支給前でも引っ越しと生活を続けられる貯金を準備しましょう。
移住の3〜6か月前に準備すること

移住の3〜6か月前になったら、情報収集から具体的な比較へ進みます。
候補地域を訪れ、仕事、住宅、支援制度、交通手段を確認しましょう。
候補地域を現地訪問する
移住先は、ウェブサイトや地図だけで決めず、可能な限り現地を訪れて確認します。
観光地だけでなく、実際に暮らす可能性がある住宅地を見て回りましょう。
- スーパーやドラッグストア
- 病院や診療所
- 保育園や学校
- 職場候補や市街地
- 住宅候補から主要施設までの道路
- 駅、バス停、空港までの交通
昼間だけでなく、朝夕の道路や夜間の周辺環境も確認すると、生活を想像しやすくなります。
お試し移住を利用する
数日から数週間滞在できる場合は、お試し住宅や移住体験ツアーも検討します。
滞在中は普段と同じ時間に起き、買い物、仕事、移動を試してみましょう。
短期間でも、次のような問題に気づけることがあります。
- スーパーまで車が必要
- 朝夕の道路が混雑する
- 携帯電話の電波が弱い
- 住宅の暑さや寒さが厳しい
- 病院や学校まで想像以上に遠い
利用方法や確認項目は、「地方移住のお試し移住とは?」で詳しく解説しています。
仕事探しや転職活動を始める
移住先で新しい仕事を探す場合は、移住予定日から逆算して転職活動を始めます。
求人を探すときは、給与や職種だけでなく、実際の勤務地と通勤方法を確認してください。
- 入社可能日
- 勤務地と転勤の有無
- 車通勤が必要か
- 給与と賞与
- 試用期間中の条件
- 住宅手当や移住支援の有無
退職日、引っ越し日、入社日の間に余裕がないと、手続きや生活準備が重なります。
仕事探しを始める時期は、「地方移住の仕事探しはいつから始める?」も参考にしてください。
賃貸・購入・空き家を比較する
移住先の住宅は、賃貸、新築・中古住宅の購入、空き家など複数の方法があります。
移住直後は地域との相性や仕事が変わる可能性があるため、最初は賃貸住宅を選ぶ方法もあります。
| 住宅 | 主な特徴 |
|---|---|
| 賃貸住宅 | 初期費用を抑えやすく、転居もしやすい |
| 新築住宅 | 希望に合わせやすいが、費用と完成までの時間が必要 |
| 中古住宅 | 新築より安い場合があるが、修繕状態を確認する |
| 空き家バンク | 地域独自の物件を探せるが、改修や登録条件がある |
購入を検討する場合でも、地域での生活を十分に確認するまでは契約を急がないようにしましょう。
移住支援金や住宅補助を確認する
移住支援制度には、転入前や住宅契約前の申請を条件としているものがあります。
次の手続きを進める前に、自治体へ確認しましょう。
- 住民票を移す
- 住宅の売買契約を結ぶ
- 賃貸借契約を結ぶ
- 改修工事を発注する
- 引っ越し業者へ正式に依頼する
制度名が同じでも、対象者、申請期限、支給額は自治体ごとに異なります。
利用できる制度は、「地方移住で利用できる支援制度一覧」で確認できます。
車が必要か確認する
地方では、駅やバス停が近くても運行本数が少なく、日常生活に車が必要になることがあります。
現地訪問では、住宅候補から次の場所まで実際に移動してみましょう。
- 職場
- スーパー
- 病院
- 保育園・学校
- 駅・空港
- 市役所・町役場
車が必要な場合は、車両価格だけでなく、保険、税金、車検、ガソリン、駐車場、冬用タイヤなども計算します。
移住先の家賃が安くても、車の購入や維持費を含めると、毎月の支出が増えることがあります。
移住の1〜3か月前に準備すること

移住の1〜3か月前は、比較してきた仕事や住宅を確定し、実際の引っ越しに向けて手配を進める時期です。
特に、仕事の開始日、住宅の入居日、現在の住宅の退去日、引っ越し日が無理なくつながるように調整する必要があります。
この時期に準備したい主な項目は、次のとおりです。
| 準備すること | 主な確認内容 |
|---|---|
| 仕事 | 退職日、入社日、勤務開始場所 |
| 住宅 | 契約、入居日、初期費用、設備 |
| 引っ越し | 見積もり、日程、荷物量 |
| 通信 | 固定回線、携帯電波、開通日 |
| 子育て | 転園・転校、必要書類、通学方法 |
| 現在の住宅 | 解約期限、退去日、立ち会い |
仕事と入社・退職時期を確定する
移住に伴って転職する場合は、勤務先と入社日を確定します。
現在の会社を退職する場合は、就業規則を確認し、必要な時期までに退職の意思を伝えましょう。
退職日と入社日の間に余裕がないと、引っ越しや行政手続き、新しい生活環境の整備が重なる可能性があります。
次の内容を整理してください。
- 現在の会社へ退職を伝える期限
- 最終出勤日と有給休暇の扱い
- 新しい会社への入社日
- 入社初日から出社が必要か
- 移住直後の勤務場所
- 給与が支払われる最初の時期
給与の支払日によっては、退職から最初の給与を受け取るまで期間が空くこともあります。
その期間の住宅費や生活費を、貯金から支払えるように準備しておきましょう。
可能であれば、引っ越し後から入社日まで数日間の余裕を設けると、荷ほどきや手続きを進めやすくなります。
移住先の住宅を決める
仕事や収入の見通しが立ったら、移住先の住宅を決めます。
家賃や購入価格だけでなく、生活に必要な施設への距離や、入居後に追加で必要になる費用も確認しましょう。
- 家賃・住宅ローン
- 敷金・礼金・保証料・仲介手数料
- 駐車場の場所と台数
- 電気・ガス・水道の種類
- 固定回線を契約できるか
- エアコンや照明などの設備
- スーパー・病院・学校までの距離
- ハザードマップ上の災害リスク
賃貸住宅では、入居日から家賃が発生します。
旧居の退去日と新居の入居日が大きく重なると、二重に家賃を支払う期間が長くなります。
一方で、入居日と退去日を近づけすぎると、引っ越しの遅れや設備トラブルが起きたときに対応しにくくなります。
移住支援金や住宅補助を利用する場合は、住宅契約の前に申請が必要ではないか、もう一度自治体へ確認してください。
引っ越し業者の見積もりを比較する
長距離の引っ越しは、荷物量、移動距離、時期によって料金が大きく変わります。
1社だけで決めず、複数の引っ越し業者から見積もりを取り、料金と作業内容を比較しましょう。
見積もりでは、次の点を確認します。
- 荷物の搬出日と新居への到着日
- 同じ日に荷物を受け取れるか
- 段ボールや梱包資材の料金
- エアコンの取り外し・取り付け費用
- 洗濯機や大型家具の設置費用
- 階段や狭い道路による追加料金
- 荷物の一時保管ができるか
- キャンセルや日程変更の条件
長距離移動では、荷物の搬出日と到着日が異なる場合があります。
荷物が届くまでに必要な着替え、寝具、仕事道具などは、自分で持ち運べるように分けておきましょう。
引っ越し料金だけでなく、荷物が届く日、作業範囲、追加料金まで比較してください。
固定回線と携帯電話の提供状況を確認する
新居が決まったら、住所を使って固定回線の提供状況を確認します。
地域全体が提供エリアに含まれていても、建物や番地によっては希望する回線を契約できないことがあります。
特にリモートワークを続ける人は、次の項目を確認してください。
- 契約できる固定回線の種類
- 回線工事が必要か
- 申し込みから開通までの日数
- 集合住宅の設備に対応しているか
- 携帯電話の電波が入るか
- 通信障害時の代替手段があるか
固定回線の工事が引っ越し後になる場合は、モバイル回線やスマートフォンのテザリングなどを準備します。

私の場合、大阪で利用していた光回線を宮崎の新居では契約できませんでした。新居ではケーブルテレビ回線を選びましたが、住所が決まった段階で調べておけば、より早く準備できたと思います。
リモートワークをする人は、「地域に光回線があるか」ではなく、「入居する住所で契約できるか」を確認しましょう。
保育園・学校の転園転校を相談する
子どもと移住する場合は、住宅を決める時期と並行して、保育園や学校へ相談します。
転入先の自治体や施設によって、必要な手続きや書類が異なります。
- 希望する保育園や学校の場所
- 空き状況や受け入れの可否
- 入園・転校できる時期
- 現在の園や学校で準備する書類
- 通園・通学方法
- 学用品・制服・体操服
- 学童保育や送迎サービス
保育園の場合は、住宅から近くても必ず入園できるとは限りません。
空き状況や申込時期を自治体へ確認し、必要に応じて複数の候補を考えておきましょう。
学校では、住宅の住所によって通学区域が決まる場合があります。
住宅を契約する前に、通学する学校と通学方法も確認してください。
現在の住宅の解約手続きを進める
賃貸住宅から移住する場合は、契約書を確認し、定められた期限までに解約を申し出ます。
解約の連絡が遅れると、退去後も家賃を支払う期間が発生する可能性があります。
管理会社や大家へ、次の内容を確認しましょう。
- 解約を申し出る期限
- 解約通知の提出方法
- 退去日と立ち会い日時
- 鍵の返却方法
- 粗大ごみを出せる最終日
- 原状回復や清掃の範囲
- 敷金の精算方法
退去直前に不用品をまとめて処分しようとすると、自治体の回収日に間に合わないことがあります。
大型家具や家電の処分は、この時期から少しずつ進めましょう。
移住の1か月前に準備すること

移住の1か月前になったら、生活サービスの停止・開始、郵便物、住所変更、不用品処分などの実務的な準備を進めます。
手続きを忘れないように、契約中のサービスを一覧にして管理しましょう。
電気・ガス・水道の停止と開始を申し込む
旧居の電気・ガス・水道の停止と、新居での利用開始を申し込みます。
新居では、電気や水道は入居日から利用できる場合がありますが、ガスは立ち会いによる開栓が必要になることがあります。
- 旧居の停止日
- 新居の利用開始日
- 最終料金と支払い方法
- ガス開栓の立ち会い日時
- 新居で使用するガスの種類
- 水道の開始手続き
都市ガスとプロパンガスでは、料金や使用する機器が異なることがあります。
新居で利用できる設備を、契約前または入居前に確認しておきましょう。
郵便物の転居・転送手続きを行う
旧住所へ届いた郵便物を新住所へ転送してもらえるように、郵便の転居手続きを行います。
転送手続きをしても、すべての契約先の住所が自動的に変更されるわけではありません。
郵便物の転送は、住所変更を忘れている契約先を見つけるための補助として考えましょう。
郵便の転送手続きと、銀行・保険・勤務先などの登録住所変更は別に行う必要があります。
住所変更が必要なサービスを一覧にする
現在契約しているサービスを書き出し、住所変更が必要なものを一覧にします。
| 分類 | 主な住所変更先 |
|---|---|
| 仕事 | 勤務先、取引先、事業関係の登録 |
| 金融 | 銀行、証券、クレジットカード、ローン |
| 保険 | 生命保険、医療保険、自動車保険 |
| 通信 | 携帯電話、インターネット、通販サイト |
| 車 | 免許証、車検証、駐車場、ロードサービス |
| 生活 | 定期購入、会員サービス、ふるさと納税 |
ウェブ上で変更できるものと、移住後に新住所を証明する書類が必要なものを分けておくと進めやすくなります。
通販サイトや定期購入サービスは、古い住所のまま注文しないように注意してください。
荷物を減らして不用品を処分する
荷物が多いほど、引っ越し料金や荷ほどきの負担が増えます。
新居の収納や間取りを確認し、持っていくものと処分するものを分けましょう。
- 新居に入らない大型家具
- 長期間使用していない家電
- 新居の設備と重複するもの
- 地域や気候に合わない用品
- 移住後に買い直した方が安いもの
不用品は、自治体の粗大ごみ、リサイクルショップ、フリマサービス、回収業者などを使って処分できます。
家電の種類によっては、自治体の粗大ごみとして処分できないものもあります。
処分方法と予約期限を早めに確認してください。
自治体へ転出手続きの方法を確認する
現在住んでいる自治体から転出するための手続き方法を確認します。
窓口での手続きが必要か、オンラインや郵送で手続きできるかは、本人の状況や自治体によって異なります。
あわせて、次の手続きが必要ではないか確認しましょう。
- 国民健康保険
- 国民年金
- 印鑑登録
- 児童手当
- 子どもの医療費助成
- 介護や福祉に関する制度
会社員で勤務先の健康保険へ加入している場合など、手続きが不要なものもあります。
自分や家族が利用している制度を基準に確認してください。
移住支援制度の申請時期を再確認する
引っ越し日が近づいたら、利用を予定している移住支援金や住宅補助の申請時期を再確認します。
制度によっては、転入前、住宅契約前、転入後の一定期間内など、申請できる時期が細かく決められています。
- 事前相談が完了しているか
- 転入前に提出する書類がないか
- 住宅契約書や就業証明が必要か
- 転入後の申請期限はいつか
- 領収書や支払い証明を保管しているか
- 支給までの生活費を準備できているか
申請に必要な書類は、引っ越し荷物へ入れず、手元で保管しておきましょう。
支援制度は、引っ越しが終わってから調べるのではなく、転入・住宅契約・支払いの前後で必要な手続きを確認してください。
移住の1週間前に準備すること

移住の1週間前は、新しい手続きを増やすより、これまでに申し込んだ内容と当日の動きを確認する時期です。
引っ越し荷物へ入れてはいけない書類や生活必需品を分け、旧居と新居の鍵、移動手段、荷物の到着時間を整理しましょう。
| 確認すること | 主な内容 |
|---|---|
| 書類 | 本人確認、住宅契約、仕事、支援制度関係 |
| 手荷物 | 着替え、薬、充電器、仕事道具 |
| 家電 | 冷蔵庫、洗濯機、パソコンの準備 |
| 引っ越し | 作業時間、連絡先、荷物の到着日 |
| 鍵 | 旧居の返却と新居の受け取り |
当日持ち歩く書類をまとめる
引っ越し当日や移住直後に必要な書類は、段ボールへ入れず、自分で持ち歩きます。
まとめておきたい主な書類は、次のとおりです。
- 運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類
- 健康保険に関する書類
- 新居の賃貸借契約書や売買契約書
- 勤務先から受け取った書類
- 保育園・学校の手続き書類
- 移住支援制度の申請書や領収書
- 引っ越し業者の契約内容と連絡先
紙の書類だけでなく、必要なデータをスマートフォンやクラウドへ保存しておくと、紛失時にも確認しやすくなります。
本人確認書類、住宅契約書、支援制度の書類は、引っ越し荷物へ入れず手元で保管してください。
薬・着替え・充電器を別にする
長距離の引っ越しでは、荷物の搬出日と新居への到着日が異なる場合があります。
荷物が届かなくても数日間生活できるよう、次のものを手荷物へ分けておきましょう。
- 常用薬・保険証・お薬手帳
- 数日分の着替えと下着
- 洗面用品とタオル
- スマートフォン・パソコンの充電器
- 仕事で使用するパソコンや周辺機器
- 子どもの着替え・おむつ・ミルク
- 貴重品と新居の鍵
引っ越し初日は買い物へ行けない可能性もあるため、飲み物や簡単に食べられるものも準備しておくと安心です。
冷蔵庫・洗濯機などの準備をする
冷蔵庫や洗濯機などの大型家電は、引っ越し前に準備が必要です。
- 冷蔵庫の中身を減らす
- 製氷機や給水タンクの水を抜く
- 洗濯機の給水・排水ホースを確認する
- 石油ストーブなどの燃料を処理する
- パソコンのデータをバックアップする
- 家電の配線や部品をまとめる
大型家電の準備方法は製品によって異なるため、説明書や引っ越し業者の案内を確認してください。
新居へ持っていく家電が、設置場所やコンセント、ガスの種類に対応しているかも確認しましょう。
引っ越し業者と日時を再確認する
引っ越し業者へ、搬出・搬入の日時と作業内容を再確認します。
- 作業開始予定時刻
- 当日の連絡先
- 新居へ荷物が届く日時
- 大型家具・家電の設置範囲
- 処分を依頼する荷物
- 現金払いが必要な費用
新居周辺の道路が狭い場合や、トラックを停める場所がない場合は、事前に業者へ伝えておきましょう。
集合住宅では、管理会社への作業連絡やエレベーターの使用予約が必要になることもあります。
旧居と新居の鍵の受け渡しを確認する
旧居の鍵を返却する日時と、新居の鍵を受け取る方法を確認します。
鍵の受け取りが遅れると、引っ越し業者が到着しても荷物を搬入できません。
- 新居の鍵を受け取れる日時
- 不動産会社の営業時間
- 代理人による受け取りが可能か
- 旧居の鍵を返却する本数
- 退去立ち会いの時間
- 遠方から郵送で返却できるか
引っ越し当日は、鍵の受け取り、荷物の搬入、ガスの開栓が重ならないように時間を調整しましょう。
引っ越し当日に確認すること

引っ越し当日は荷物の運搬だけでなく、旧居の確認、新居の状態記録、ライフラインの確認などを行います。
作業が始まると慌ただしくなるため、確認項目をスマートフォンのメモなどにまとめておきましょう。
旧居の電気・ガス・水道を確認する
旧居を出る前に、電気、ガス、水道の状態を確認します。
- 照明やエアコンの電源を切ったか
- ガス栓を閉めたか
- 蛇口やトイレから水が漏れていないか
- 冷蔵庫や収納に荷物が残っていないか
- ベランダや物置に忘れ物がないか
- 窓と玄関の施錠を確認したか
退去立ち会いがある場合は、室内の状態を管理会社と確認し、鍵を返却します。
荷物の個数と破損を確認する
搬出時と搬入後に、段ボールや家具の個数を確認します。
家具や家電に傷や破損が見つかった場合は、その場で引っ越し業者へ伝えましょう。
- 段ボールの個数
- 大型家具・家電の数
- 箱のつぶれや水濡れ
- 家具や家電の傷
- 部品や付属品の不足
- 新居の壁や床の損傷
高価な家具や家電は、引っ越し前の状態を写真に残しておくと比較しやすくなります。
新居の傷や設備不良を記録する
賃貸住宅では、荷物を搬入する前に室内の傷や汚れを確認します。
入居前からあった傷を記録していないと、退去時に自分が付けた傷と判断される可能性があります。
- 床・壁・天井の傷や汚れ
- ドアや窓の開閉
- 水道の水漏れ
- トイレや排水の状態
- エアコンや換気扇の動作
- 照明・コンセント・インターホン
日付が分かる状態で写真や動画を撮り、必要に応じて管理会社へ連絡してください。
荷物を置く前に新居の各部屋を撮影すると、床や壁の状態を記録しやすくなります。
ガスの開栓と生活設備を確認する
ガスの開栓に立ち会い、給湯器やコンロを使用できるか確認します。
あわせて、入居初日から必要な設備が利用できるか確認しましょう。
- 電気が使用できるか
- 水道から水とお湯が出るか
- トイレを使用できるか
- ガスコンロや給湯器が動くか
- 冷暖房を使用できるか
- 携帯電話や通信回線が使えるか
地方ではホームセンターや家電量販店まで距離がある場合もあるため、生活に必要な設備不良は早めに確認してください。
近隣へのあいさつは地域に合わせて判断する
近隣へのあいさつが必要かどうかは、住宅の種類や地域の雰囲気によって異なります。
戸建て住宅や近所付き合いの多い地域では、両隣や向かいの住宅へ簡単にあいさつすると、その後の関係を築きやすくなります。
一方で、集合住宅や防犯を重視する地域では、無理に訪問しない方がよい場合もあります。
不動産会社、大家、自治会などへ地域の慣習を確認し、自分や家族に無理のない範囲で判断しましょう。
地方だから必ず近所へあいさつするのではなく、住宅の種類と地域の慣習に合わせて判断してください。
地方移住後に必要な手続き

移住後は、転入届をはじめ、本人確認書類、保険、車、金融機関、子育て関係などの住所変更を進めます。
必要な手続きは、会社員か自営業か、車を所有しているか、子どもがいるかによって異なります。
自治体の案内を確認し、期限のある手続きから優先しましょう。
転入届を自治体へ提出する
新しい住所へ住み始めたら、転入先の市区町村で転入手続きを行います。
転入届とあわせて、次の手続きを案内されることがあります。
- 住民票の異動
- 印鑑登録
- 国民健康保険
- 国民年金
- 児童手当や医療費助成
- 介護・福祉関係の手続き
必要書類は世帯の状況によって異なるため、転入先の自治体サイトや窓口で事前に確認してください。
転入手続きには期限があります。引っ越し後は、自治体の案内を確認して早めに手続きを行いましょう。
マイナンバーカードの住所を変更する
マイナンバーカードを所有している場合は、転入手続きとあわせて住所変更を行います。
本人だけでなく、同じ世帯の家族分の手続きが必要になる場合があります。
暗証番号の入力を求められることがあるため、事前に確認しておきましょう。
電子証明書を利用している場合は、住所変更に伴う扱いも窓口で確認してください。
健康保険・年金の手続きを確認する
健康保険と年金の手続きは、会社員、自営業、退職後の無職期間がある人などで異なります。
- 勤務先の健康保険を継続する
- 新しい勤務先の健康保険へ加入する
- 国民健康保険へ加入する
- 退職後の健康保険を任意継続する
- 国民年金の手続きが必要か確認する
転職に伴って保険証を使用できない期間が生じる場合は、受診時の扱いを確認しておきましょう。
勤務先で手続きするものと、自分で自治体窓口へ届け出るものを分けて整理してください。
運転免許証と車の住所を変更する
車を所有している場合は、運転免許証だけでなく、車検証、保管場所、自動車保険などの住所変更も確認します。
- 運転免許証
- 車検証
- 車庫証明や保管場所
- 自動車保険・共済
- 自動車ローン
- ETC・ロードサービス
管轄が変わる場合は、ナンバープレートの変更が必要になることもあります。
必要な手続きと提出先は、車の種類や所有者名義によって異なるため確認してください。
銀行・保険・クレジットカードの住所を変更する
金融機関や保険会社に登録している住所も変更します。
郵便転送を申し込んでいても、重要書類や本人限定郵便などが新住所へ届かない可能性があります。
- 銀行・信用金庫
- 証券会社・投資サービス
- クレジットカード
- 住宅・自動車・カードローン
- 生命保険・医療保険
- 勤務先の給与振込情報
自動車保険は、使用地域や年間走行距離の変化によって契約内容の見直しが必要になる場合もあります。
子育て・教育関係の手続きを行う
子どもと移住した場合は、保育園、学校、児童手当、医療費助成などの手続きを行います。
- 保育園・認定こども園の入園
- 小学校・中学校の転校
- 児童手当
- 子どもの医療費助成
- 予防接種や乳幼児健診
- 学童保育や放課後サービス
同じ制度名でも、対象年齢、所得条件、自己負担などが自治体によって異なる場合があります。
転入先の窓口で利用できる制度をまとめて確認しましょう。
移住後の住所変更は、自治体、本人確認書類、保険、車、金融、子育ての順に分けると整理しやすくなります。
リモートワークで移住する人のチェック項目

現在の仕事を続けながら移住する場合は、勤務先の許可と通信環境を早めに確認します。
自宅でリモート勤務をしていても、会社が全国どこからでも働くことを認めているとは限りません。
また、新居で利用できる固定回線や開通時期によっては、移住直後から仕事を始められない可能性があります。
移住先からの勤務を会社へ確認する
移住計画を具体的に進める前に、勤務先へ居住地に関するルールを確認します。
- 移住先からの勤務が認められるか
- 勤務可能な都道府県に制限があるか
- 住所変更の申請や承認が必要か
- 緊急時に出社できる距離が求められるか
- 在宅勤務手当や通信費の扱いが変わるか
口頭で確認するだけでなく、就業規則やテレワーク規程も確認しておくと安心です。
現在リモート勤務ができていても、遠方への移住が自動的に認められるわけではありません。
出社回数と交通費の扱いを確認する
フルリモート勤務でも、研修、会議、面談、トラブル対応などで出社を求められることがあります。
出社の可能性がある場合は、次の内容を計算しましょう。
- 勤務先までの移動時間
- 新幹線・飛行機・高速バスの料金
- 空港や駅までの交通費
- 前泊が必要になるか
- 会社が負担する交通費の上限
- 悪天候で移動できない場合の対応
月1回の出社でも、片道の移動費が高ければ年間では大きな負担になります。
固定回線の開通日を確認する
新居が決まったら、住所を使って利用できる固定回線と工事日を確認します。
申し込みから開通まで数週間以上かかる場合や、工事が必要でも希望日に予約できない場合があります。
- 建物に導入されている回線
- 戸建て向け・集合住宅向けのどちらか
- 回線工事の有無
- 開通予定日
- 工事への立ち会いが必要か
- 解約時の違約金や撤去費用
仕事でオンライン会議や大容量ファイルを扱う場合は、料金だけでなく通信速度と安定性も確認してください。
仕事用の個室と机を確保する
新居を選ぶときは、生活空間だけでなく、勤務時間中に集中できる場所を確保できるか確認します。
- ドアを閉められる個室があるか
- 長時間使える机と椅子を置けるか
- コンセントの数と位置
- オンライン会議の音が家族へ響かないか
- 日中の騒音や室温に問題がないか
家族と暮らす場合は、仕事部屋と生活動線が重ならない間取りかも確認しましょう。
回線開通までの代替手段を用意する
固定回線が入居日に間に合わない場合に備えて、代替回線を準備します。
- スマートフォンのテザリング
- モバイルルーター
- ホームルーター
- コワーキングスペース
- 個室を利用できるレンタルオフィス
代替手段を用意するときは、データ通信量の上限やオンライン会議への対応状況も確認してください。
リモートワーク移住では、会社の許可、固定回線、仕事部屋、開通までの代替手段をセットで準備しましょう。
リモートワークで移住する際の注意点は、「リモートワークで地方移住する方法」でも解説しています。
子どもと地方移住する場合のチェック項目

子どもと移住する場合は、住宅や仕事だけでなく、保育、教育、医療、通学方法まで含めて準備します。
移住する大人にとって魅力的な地域でも、子どもの生活に負担が大きい場合があります。
保育園・学校の空き状況を確認する
保育園や認定こども園は、住宅の近くにあっても入園できるとは限りません。
移住時期が決まったら、自治体の担当窓口へ次の内容を確認しましょう。
- 希望施設の空き状況
- 申し込みの締め切り
- 途中入園が可能か
- 必要な就労証明書
- 保育料や給食費
- 送迎時間と延長保育
小中学校では、新居の住所によって通学区域が決まる場合があります。
住宅を契約する前に、通学する学校と転校手続きの流れを確認してください。
通園・通学方法を確認する
施設までの距離だけでなく、子どもが毎日どのように移動するかを確認します。
- 徒歩や自転車で通えるか
- 保護者の車送迎が必要か
- スクールバスがあるか
- 雨や雪の日の移動方法
- 街灯や歩道が整備されているか
- 部活動後の帰宅手段があるか
車での送迎が必要になる場合は、保護者の仕事時間と両立できるかも考えましょう。
小児科・夜間診療を調べる
子どもの急な発熱やけがに備えて、医療機関の場所と診療時間を確認します。
- かかりつけにできる小児科
- 夜間・休日の診療先
- 救急病院までの移動時間
- 予約方法と休診日
- 予防接種や健診を受けられる施設
自宅候補から病院まで実際に移動し、夜間でも通れる道路か確認しておくと安心です。
子どもの医療費助成を確認する
子どもの医療費助成は、対象年齢、所得条件、自己負担などが自治体によって異なる場合があります。
転入後に申請が必要になることもあるため、次の内容を確認してください。
- 対象となる年齢
- 通院・入院時の自己負担
- 所得制限の有無
- 申請に必要な書類
- 受給資格証が届くまでの期間
児童手当、予防接種、乳幼児健診などの手続きも、転入時にあわせて確認しましょう。
子ども本人の意見も聞く
子どもにとって移住は、家や地域が変わるだけでなく、友人や学校生活が変わる出来事です。
年齢に応じて、次のようなことを話し合いましょう。
- 新しい地域で楽しみにしていること
- 現在の友人と離れる不安
- 新しい学校や園への不安
- 続けたい習い事やスポーツ
- 以前の地域へ遊びに行く予定
子どもの不安を否定せず、学校見学や現地訪問で一つずつ確認することが大切です。
子どもとの移住では、保育園や学校の情報だけでなく、通学、医療、友人関係まで含めて考えましょう。
地方での子育てについては、「田舎暮らしで子どもがかわいそうといわれる理由」でも解説しています。
地方移住の費用チェックリスト

移住に必要な費用は、引っ越し料金だけではありません。
住宅の初期費用、家具・家電、車、生活費、予備費まで分けて計算しましょう。
引っ越し前に必要な費用
- 候補地域への現地訪問費
- お試し移住の利用料
- 引っ越し業者への支払い
- 本人や家族の移動費
- 宿泊費
- 不用品の処分費
長距離の引っ越しでは、荷物の搬出日と到着日が異なり、宿泊費が必要になる場合があります。
住宅の初期費用
賃貸住宅へ入居する場合は、家賃以外にも初期費用が発生します。
- 敷金・礼金
- 仲介手数料
- 保証会社の利用料
- 前家賃・日割り家賃
- 火災保険
- 鍵交換・清掃費
- 駐車場の契約費用
旧居と新居の契約期間が重なる場合は、二重家賃も予算へ含めます。
車や家具・家電の購入費
移住先で車が必要になる場合は、住宅費とは別に購入・維持費を考えます。
- 車両購入費やローン
- 自動車保険・税金
- 車検・整備
- ガソリン・駐車場
- 冬用タイヤや雪対策
新居にエアコン、照明、ガスコンロなどが付いていない場合は、入居前後に購入費が必要です。
移住後3〜6か月分の生活費
転職や開業を伴う場合は、移住直後から収入が安定するとは限りません。
少なくとも数か月分の生活費を、引っ越し費用とは別に準備しておくと安心です。
- 住宅費
- 食費・日用品
- 光熱費・通信費
- 車・交通費
- 保険・医療費
- 子育て・教育費
急な修理や収入減に備える予備費
移住後には、事前に想定していなかった出費が発生することがあります。
- 車や家電の故障
- 住宅設備の修理
- 通信回線の追加契約
- 家族の通院
- 仕事開始の遅れ
- 実家への急な帰省
引っ越し予算を使い切らず、生活費とは別に予備費を残しておきましょう。
移住支援金を受け取る予定でも、支給されるまでの費用を立て替えられる現金を準備してください。
必要な貯金額は、「地方移住に必要な貯金はいくら?」で詳しく解説しています。
地方移住の準備でよくある失敗
移住準備では、手続きを一つ忘れることよりも、仕事や住まいの順番を誤ることが大きな負担につながります。
仕事を決めずに住宅だけ契約する
住宅を先に決めても、移住先で仕事が見つからなければ、家賃や生活費を支払い続けられない可能性があります。
現在の仕事を続けられるか、転職後の収入はいくらかを確認してから、無理のない住宅費を決めましょう。
支援金がすぐ受け取れると思い込む
移住支援金や住宅補助は、申請後すぐに支給されるとは限りません。
申請前に引っ越しや住宅契約の費用を立て替える必要がある場合もあります。
対象条件、申請時期、支給時期を確認し、支援金がなくても移住できる資金計画を立ててください。
インターネット回線を確認していない
新居で希望する固定回線を利用できないと、仕事や生活に影響します。
建物の住所が決まった段階で提供状況を確認し、開通までの代替回線も準備しましょう。
車の維持費を計算していない
家賃が下がっても、車の購入や維持費によって毎月の支出が増えることがあります。
夫婦それぞれに車が必要になる地域では、2台分の保険、税金、車検、ガソリン代を計算してください。
家族の不安を残したまま進める
家族の一人が移住に納得していない状態で進めると、移住後に不満が大きくなる可能性があります。
仕事、学校、友人、交通、病院など、それぞれが不安に感じていることを現地で確認しましょう。
移住直後から予定を詰め込みすぎる
引っ越し直後は、荷ほどき、行政手続き、住所変更、買い物、仕事などが重なります。
転職初日や子どもの登園・登校開始日まで余裕がないと、家族全員の負担が大きくなります。
可能であれば、移住後の数日間は予定を減らし、生活環境を整える時間に充てましょう。
地方移住では、早くすべてを整えることよりも、仕事と生活を無理なく始められる余白を残すことが大切です。
移住後に起こりやすい後悔は、「地方移住で後悔する理由」でも解説しています。
地方移住の準備チェックリスト
- 移住する目的と優先順位を整理した
- 家族全員の希望と不安を確認した
- 候補地域を2〜3か所に絞った
- 候補地域を実際に訪問した
- 移住後の仕事と収入を確認した
- 移住後の生活費を試算した
- 引っ越し・住宅・生活費に必要な貯金を準備した
- 賃貸・購入・空き家を比較した
- 移住支援金と住宅補助の申請時期を確認した
- 車が必要か確認した
- 引っ越し業者の見積もりを比較した
- 新居の固定回線と携帯電話の電波を確認した
- 電気・ガス・水道の停止と開始を申し込んだ
- 郵便の転送手続きを行った
- 住所変更が必要なサービスを一覧にした
- 不用品の処分を進めた
- 転出・転入手続きの方法を確認した
- 本人確認書類と契約書を手荷物へ分けた
- 移住後数日分の生活用品を準備した
- 子どもの保育園・学校・医療手続きを確認した
- 移住後に必要な車・金融・保険の住所変更を整理した
チェックリストは、家族全員に当てはまる項目だけを残し、担当者と期限を書き加えると管理しやすくなります。
まとめ|地方移住は仕事・住まい・お金から順番に準備しよう
地方移住の準備は、可能であれば移住予定日の6か月以上前から始めると、候補地域、仕事、住宅を比較しやすくなります。
最初に考えるべきなのは、荷造りや住所変更ではありません。
移住後の仕事と収入、住まい、毎月の生活費を確認し、生活の土台を固めることが重要です。
準備は、次の順番で進めると整理しやすくなります。
- 移住の目的と家族の希望を整理する
- 候補地域を絞って現地を訪れる
- 仕事と収入の見通しを立てる
- 移住後の生活費と必要な貯金を計算する
- 住宅と交通手段を決める
- 支援制度の申請時期を確認する
- 引っ越し・通信・子育ての手配を進める
- 移住後に転入・住所変更を行う
リモートワークを続ける場合は、会社の許可と新居の固定回線を早めに確認します。
子どもと移住する場合は、保育園や学校だけでなく、通学方法、小児科、医療費助成まで確認しましょう。
また、支援金や補助金は、引っ越し前や住宅契約前の相談・申請が必要な場合があります。
移住日だけを先に決めず、仕事、収入、住宅、通信、生活費の見通しが立ってから、引っ越しと行政手続きを進めてください。
準備中にすべての不安をなくすことは難しいものです。
それでも、現地を訪れ、必要な費用を計算し、家族で話し合うことで、移住後の大きなミスマッチを減らせます。
地方移住は、仕事・住まい・お金を先に固め、残りの手続きを時系列に沿って進めることが成功への近道です。

