「地方移住すると生活費が安くなる」
そんな話を聞いたことはありませんか?
確かに地方は家賃や土地価格が安いイメージがあります。
しかし実際に移住してみると、すべての支出が安くなるわけではありません。

私は2022年に大阪から宮崎へ移住しました。
移住前は「宮崎に行けば生活費もかなり下がるだろう」と思っていましたが、
実際に暮らしてみると予想とは違う部分もたくさんありました。
結論から言うと、私の場合は地方移住によって生活費が劇的に安くなったわけではありません。
| 項目 | 私の結論 |
|---|---|
| 家賃 | 地方だから安いとは限らない |
| 食費 | 少し安くなった |
| 車関係の費用 | 大幅に増えた |
| 通信費 | ほぼ同じ |
| 光熱費 | ほぼ同じ |
| 総合評価 | 思ったほど安くならなかった |
家賃は大きく変わらず、車関連の費用は増加。
一方で食費や娯楽費は下がりました。
この記事では、大阪時代と宮崎移住後の生活費を比較しながら、
地方移住で本当に生活費が安くなるのかを実体験ベースで解説します。
地方移住すると生活費が安くなると言われる理由
地方移住に興味がある人の多くは、
「都会より生活費が安そう」
というイメージを持っています。
実際、私もそう思っていました。
テレビや移住系メディアでも、
- 家賃が安い
- 土地が安い
- 自然が豊か
- のんびり暮らせる
といったメリットが紹介されることが多いからです。
確かに間違いではありません。

しかし、「地方は安い」はほとんど偏見に近い印象の話。
一口に、「地方」とはくくれない事情があります。
どこに住むか、どんな風に暮らすかで生活コストは大きく違ってきます。
東京やその周辺、大阪などの関西で生まれ育った人たちは、
地方に対して、理解薄すぎる目で「地方って、こうじゃないかな」と大雑把にイメージしがち。
たしかに、そこらの地方の地域と東京都心や大阪市の中心部と比較すると、地方の家賃や土地価格はかなり安い傾向があります。
そのため、
「地方へ行けば毎月の支出が大幅に減る」
と考える人も少なくありません。
しかし実際には、地方ならではの出費もあります。
例えば、特に大きいのが車関連の費用です。
都会では電車やバスで生活できる人でも、地方では車がほぼ必須になることがあります。
ガソリン代や保険料、車検代、ローンなどを含めると、思った以上にお金がかかります。
つまり、
「家賃は安くなるけど車代は増える」
というケースが珍しくありません。
実際に生活してみてイメージとの乖離が多くなればなるほど、
「地方といえど、それなりに金はかかる」と感じるでしょう。
地方移住で生活費が安くなるかどうかは、
どこからどこへ移住するのか、
どんな暮らし方をするのか、
によって大きく変わります。
大阪一人暮らし時代の生活費
私は移住前、大阪で一人暮らしをしていた時期があります。
その頃の生活費を振り返ると、次のような感じでした。
最初にどんな人間の生活費かという前提を話しておくと、
住んでいたのは、難波や心斎橋など大阪中心部から比較的アクセスしやすいエリアの1Kマンション。
6畳の部屋、隣人の生活音が聞こえてくる薄すぎる壁、
狭すぎるキッチン、便所と風呂が一緒の間取り。
20代フリーターのシティーボーイを気取りたい、収入少ない生活カツカツ男の生活費です。
| 項目 | 毎月の金額 |
|---|---|
| 家賃 | 約50,000円 |
| 食費 | 約30,000円 |
| 通信費 | 約10,000円 |
| 光熱費 | 約10,000円 (もう少し安かったかもしれません) |
| 電車代 | 数千円 |
| 車関連費用 | 0円 |
| 合計 | 約10〜11万円 |
私が住んでいたのは都心部でも下町的なエリアなので、家賃は1Kで5万円くらいで安いほうでした。
大阪では車を持っていませんでした。普段の移動は自転車や電車が中心。
遊びにもチャリで行けます。
大阪や兵庫、奈良、京都と出かけるのは電車で行けます。
食費は月3万円程度。
丁寧な暮らしではなかったので、コンビニ飯や外食もそれなりにしていました。
そういえば、オシャレにこだわりがあって、服代とかは結構、かかっていたときもありました。
服代のせいで、ふつうに分割やリボ払いで「今月、マジで厳しいわ」とかありました。

いろんな観点から、都会はお金がかかってしまうのは確かかも。
しかし、その人の生き方で、全然言うことが変わりそうですね。
宮崎移住直後(独身)の生活費
2022年10月、私は大阪から宮崎市青島へ移住しました。
当時はまだ独身で、青島のマンションで一人暮らしをしていました。
その頃の生活費は次のような感じです。
| 項目 | 毎月の金額 |
|---|---|
| 家賃 | 55,000円 |
| 駐車場代 | 3,000円 |
| 食費 | 約20,000円 |
| 通信費 | 約10,000円 |
| 光熱費 | 約10,000円 |
| ガソリン代 | 約10,000円 |
| 合計 | 約10〜11万円 |
こうして見ると、大阪時代と総額はほとんど変わっていません。
ただし、大阪時代に謎に多かった「思わぬ出費」はなくなった気がします。
しかしそういうことは置いといて、
移住前は、
「宮崎なら生活費がかなり安くなるだろう」
と思っていました。
地方に行けば、例えば家賃がだいぶ安くなるとか思っていたからです。
実際には、安くなった項目もあれば、高くなった項目もあります。
食費は少し下がった
宮崎へ移住してから、食費は少し下がりました。
理由はいろいろありますが、一番大きかったのは外食が減ったことだと思います。
大阪にいた頃は、仕事帰りや休日に気軽に外食することがよくありました。
一方で宮崎へ移住してからは、自炊する機会が増えました。
また、地元のスーパーも利用しやすく、日常的な食材は比較的手頃な価格で購入できます。
お弁当やお惣菜も、おいしくて安い店も多い気がします。
その結果、食費は月3万円程度から2万円程度まで下がりました。

つまり、一般的にどうとかいう話でなく、
私のライフスタイルに変化があったという話なだけです。
車関連の出費は増えた
逆に増えたのが車関連の費用です。
大阪では車を持たずに生活していました。
しかし宮崎では車がほぼ必須です。
買い物も、
遊びに行くのも、
基本的には車移動になります。
そのため、
- ガソリン代
- 駐車場代
- 自動車保険
- 車検
- メンテナンス
といった費用が発生します。
当時はガソリン代だけでも月1万円程度かかっていました。
車を持つこと自体は不便ではありません。
むしろ宮崎では快適です。
ただし、お金の面だけを見ると都会にはなかった支出が増えたことになります。

とはいえ、大阪でも郊外で暮らすと車を持つのはふつう。
別に、地方だから車いるから金かかる、という話も、ん?と思う人もいるかもしれません。
通信費や光熱費は大きく変わらなかった
通信費や光熱費については、大阪時代と大きな違いはありませんでした。
スマホ代やインターネット代は全国どこに住んでも大きく変わりません。
電気代や水道代も多少の差はありますが、
生活費全体を大きく左右するほどではありませんでした。
移住前は、
「地方なら何もかも安くなる」
と思っていましたが、実際にはそう単純ではないことが分かりました。
大阪と宮崎を比較して分かったこと
大阪時代と宮崎移住後の生活費を比較すると、いくつか見えてくることがあります。
家賃は思ったほど安くなかった
地方移住のメリットとして真っ先に挙げられるのが家賃です。
確かに全国的に見ると地方の方が安い傾向があります。

大阪時代は1Kで約5万円。
宮崎移住後は2LDKで家賃55,000円+駐車場3,000円。
部屋の広さを考えると宮崎の方が圧倒的にコスパは良いです。
しかし、
「家賃が半額になった」
というような話ではありません。
私は事の成り行きで、単身なのにファミリー向けのマンションで借りることになり、上の金額を毎月支払っていました。
独身で部屋が狭くてもいいなら、もっと安く済めたでしょう。
ただ、意図せぬ流れで、こういうお金がかかることにもなりかねません。
そのため、家賃だけで地方移住のメリットを判断するのは危険だと思います。
車社会かどうかで生活費は大きく変わる
私が一番感じたのはここです。
地方移住で生活費が安くなるかどうかは、
車が必要かどうか
でかなり変わります。
都会では、
- 車を持たない
- 駐車場代が不要
- ガソリン代が不要
という人も少なくありません。
しかし地方では車が生活必需品です。
その結果、
家賃で浮いたお金が車関連の支出で消えてしまうケースもあります。
私自身、移住後にこの現実を強く感じました。
食費は安さより満足度が上がった
食費については、
「めちゃくちゃ安い」
という印象はありません。
ただ、満足度は上がりました。
個人的には、
- 肉がおいしい
- 魚がおいしい
- 野菜がおいしい
と感じています。
また、スーパーも意外と多く、買い物に困ることはありません。
移住前は価格ばかり気にしていましたが、実際に暮らしてみると、
「いくら安いか」
よりも
「満足して生活できるか」
の方が重要だと感じています。
現在(結婚・子育て・マイホーム)の生活費
移住した頃は独身でしたが、その後、宮崎で結婚し子どもにも恵まれました。
現在はマイホームを建てて家族で暮らしています。
当然ながら、一人暮らしの頃と比べると生活費は大きく変わりました。
現在のおおよその支出は次のとおりです。
| 項目 | 毎月の金額 |
|---|---|
| 住宅ローン | 約100,000円 |
| 食費 | 約50,000円 |
| ガソリン代 | 約20,000円 |
| 車のローン | 22,000円 |
| 保険 | 約20,000円 |
| 通信費 | 約15,000円 |
| 光熱費・水道代 | 約20,000円 |
| 合計 | 約30万円 |
このほかにも、
- 子ども用品
- 保育料
- 医療費
- サブスク
- 娯楽費
- 税金
などが発生します。
共働きのため生活はできていますが、住宅購入や出産、育児が重なった時期は資金面に不安を感じることもありました。
子育て世帯になると地方でもお金はかかる
地方移住を考えている人の中には、
「地方なら子育て費用も安いのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし実際には、地方だから劇的に安いわけではありません。

例えば宮崎市では、3〜5歳児クラスの保育料は無償ですが、0〜2歳児は保育料が発生します。
わが家も現在、その負担があります。
また、子どもが成長すれば、
- 習い事
- 学用品
- 塾
- 部活動
など新たな出費も増えていくでしょう。
そのため、
「地方移住=お金の悩みがなくなる」
とは考えない方が現実的だと思います。
それでも生活の満足度は高い
生活費だけを見ると、宮崎へ移住して大幅に安くなったわけではありません。
それでも私は移住して良かったと思っています。
なぜなら、お金だけでは測れない価値があるからです。
- 海が近い
- サーフィンができる
- 自然が豊か
- 子育てしやすい
- 通勤ラッシュがない
- 人の多さで疲れない
こうした環境は、大阪時代には手に入りませんでした。
だからこそ私は、
「生活費が安くなるから移住する」
というより、
「どんな暮らしをしたいかで移住を考える」
ことが大切だと思っています。
結論|地方移住で生活費は劇的には変わらない
ここまでの内容をまとめます。
私自身の経験では、地方移住によって生活費が劇的に安くなったわけではありませんでした。
大阪で一人暮らしをしていた頃と、宮崎へ移住した直後の生活費を比較すると、総額はほとんど同じです。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 家賃 | 大きな差はなかった |
| 食費 | 少し下がった |
| 車関連費用 | 増えた |
| 通信費 | ほぼ同じ |
| 光熱費 | ほぼ同じ |
| 総額 | ほぼ変わらない |
ただし、住む地域や家族構成によって結果は大きく変わります。
- 東京から地方へ移住する人
- 車を持たない人
- 家族構成が違う人
であれば結果は変わると思います。
しかし少なくとも私の場合、
「地方移住したら生活費が半分になる」
というようなことはありませんでした。
地方移住で本当に大切なのは生活費だけではない
移住を検討していると、どうしても生活費や家賃に目が向きがちです。
もちろん大切な要素です。
しかし実際に移住して感じるのは、それ以上に
- どんな働き方をしたいか
- どんな子育てをしたいか
- どんな趣味を楽しみたいか
- どんな毎日を送りたいか
の方が重要だということです。

私の場合は、「海の近くで暮らしたい」という思いがありました。
そして実際に移住してみて、その目的は達成できています。
もしこれから地方移住を考えているなら、
生活費だけで判断するのではなく、
自分がどんな暮らしをしたいのか
も一緒に考えてみてください。
その方が、移住後の満足度はきっと高くなると思います。



