地方移住を考え始めたとき、迷いやすいのが「仕事と家のどちらを先に決めるのか」という問題です。
先に住む地域や物件を調べれば、移住後の生活を具体的にイメージしやすくなります。
しかし、仕事が決まっていない状態で家を契約すると、希望する求人が近くにない、想定より収入が下がる、毎月の生活費を賄えないといった問題が起こる可能性があります。
結論からいうと、家より先に考えるべきなのは、移住後の収入をどのように確保するかです。
| 移住時の状況 | 失敗しにくい進め方 |
|---|---|
| 現在の仕事を続けられる | 勤務条件を確認して家探しへ進む |
| 移住を機に転職する | 仕事の見通しを立ててから家を探す |
| 移住後に現地で仕事を探す | 生活費を確保し、まず賃貸で暮らす |
| 寮・社宅付き求人を利用する | 仕事と住まいを同時に決める |
| 移住先で家を購入する | 収入と地域を固めてから購入する |
必ずしも転職先を決めてからでなければ移住できないわけではありません。
現在の仕事を移住後も続けられる場合は、転職せずに家探しへ進むこともできます。

私は大阪の会社でフルリモート勤務を続けながら、2022年に宮崎県宮崎市へ移住しました。
最初は青島周辺の賃貸住宅で暮らし、その後、地域での生活を経験し、結婚後に新築住宅を建てています。
この記事では、私の経験も交えながら、仕事を先に決めた方がよいケース、家探しを進められるケース、仕事と住まいを同時に探す方法を解説します。
なお、記事後半では、移住先の地域企業へ転職したい方と、これまでの経験を活かしてリモート転職したい方に向けて、働き方別に転職支援サービスを紹介しています。
地方移住は仕事と家のどちらを先に決めるべき?
基本的には、仕事や収入の見通しを立ててから家を決める方が安全です。
なぜなら、移住後の仕事内容によって、住める地域や家賃、通勤方法、必要な車の台数などが変わるからです。
たとえば、現地企業へ通勤する場合は、勤務先からの距離を考えて住む地域を決める必要があります。
一方、完全在宅で働ける場合は、勤務先までの距離よりも通信環境や生活の利便性を優先できます。
先に決めるべきなのは「移住後の収入」
ここでいう「仕事を先に決める」とは、必ずしも移住前に転職活動を終え、内定を獲得することだけではありません。
次のような点を確認し、移住後の収入に見通しを立てることが重要です。
- 現在の仕事を移住後も続けられるか
- 移住を機に転職する必要があるか
- 現地企業へ通勤するのか
- フルリモートや在宅ワークで働くのか
- 世帯として毎月いくらの収入が必要か
- 仕事が決まるまで生活できる貯金があるか
収入の見通しが立っていれば、家賃の上限や住める地域も判断しやすくなります。
反対に、「この地域に住みたい」という気持ちだけで家を決めると、通勤できる範囲に希望する求人がない、想定より給与が低いといった問題が起こる可能性があります。
現在の仕事を続けられる場合は転職を先にする必要はない
現在の会社で働きながら移住できる場合は、転職先を探さずに家探しへ進めます。
ただし、求人票や社内で「リモートワーク可」とされていても、どこに住んでもよいとは限りません。
次の条件は、移住を決める前に勤務先へ確認しておきましょう。
- 居住地に制限がないか
- 月に何回出社する必要があるか
- 研修や会議で出社を求められる可能性があるか
- 交通費や宿泊費を誰が負担するか
- 勤務場所を変更するための申請が必要か
厚生労働省も、テレワークの実施に関するルールを就業規則などに定め、従業員へ周知する必要があると案内しています。
勤務場所について不明な点がある場合は、上司だけでなく、人事や総務にも確認しておくと安心です。
フルリモート勤務を前提に移住する際の注意点は、「リモートワークで地方移住する方法」でも詳しく解説しています。
私が仕事を変えずに大阪から宮崎へ移住した流れ
私の場合は、移住前からWeb系の会社でフルリモート勤務をしていました。
大阪に住んでいた頃から自宅で働いており、勤務先を変えなくても宮崎で仕事を続けられる状態でした。
そのため、一般的な転職を伴う移住とは異なり、転職先を探す必要はありませんでした。
大阪にいる間にネットと電話で賃貸物件を探した
宮崎の賃貸物件は、移住してから探し始めたわけではありません。
まず大阪に住みながら、賃貸情報サイトを使って青島周辺の物件を調べました。
気になる物件が見つかったら、掲載している不動産会社へ電話し、次のような状況を確認しました。
- 現在も入居者を募集しているか
- 入居できる時期はいつか
- 駐車場を利用できるか
- 県外からでも契約を進められるか
- 宮崎へ行く日に内見できるか
遠方からの家探しでは、物件情報を眺めているだけでは進みません。
現地へ行ける日を先に決め、不動産会社へ連絡して内見の予約まで取っておくことが重要です。
宮崎への旅行中に複数の物件を内見した
私は宮崎へ旅行する日程に合わせて、不動産会社に物件の内見をお願いしました。
現地で不動産会社を訪れ、担当者と一緒にいくつかの賃貸物件を回り、実際の部屋や周辺環境を確認しています。
物件情報の写真だけでは、次のような部分まで判断できません。
- 部屋の日当たりやにおい
- 建物や共用部分の状態
- 駐車場への出入りのしやすさ
- 周辺道路の広さ
- スーパーや病院までの距離
- 地域全体の雰囲気
遠方から何度も内見へ行くのは難しいため、事前に候補を絞り、短い滞在期間中に複数の物件を見られるように予定を組みました。
最終的には、現地で実際に確認した物件の中から、移住後に住む賃貸住宅を決めています。
契約書類は大阪でやり取りし、移住日に鍵を受け取った
記憶では、賃貸契約に必要な書類は大阪の住所へ送ってもらい、郵送でやり取りを進めました。
県外からの契約方法は不動産会社や物件によって異なりますが、
現地で物件を決めたあと、契約書類の提出や初期費用の支払いを遠隔で進められる場合があります。
そして移住当日、荷物とともに大阪から宮崎へ移動し、不動産会社の店舗へ立ち寄って物件の鍵を受け取りました。
私が行った賃貸探しの流れをまとめると、次のようになります。
- 大阪からネットで宮崎の物件を調べる
- 不動産会社へ電話して募集状況を確認する
- 宮崎へ行く日程に合わせて内見を予約する
- 現地滞在中に複数の物件を内見する
- 入居する物件を決める
- 大阪へ戻り、契約書類などをやり取りする
- 移住当日に不動産会社で鍵を受け取る
遠方から家を探す場合は、ネットで候補を絞るだけでなく、
不動産会社へ電話し、現地滞在の日程に合わせて内見を予約しておくと効率的です。
最初は賃貸住宅で宮崎の生活を確認した
移住後は、宮崎市青島周辺の賃貸住宅で生活を始めました。
移住前から宮崎へ何度か足を運んでいましたが、旅行や短期滞在と、実際に生活することは違います。
賃貸で暮らしたことで、次のような点を実際に確認できました。
- 普段利用するスーパーや病院
- 車での移動時間や道路の混み方
- インターネット回線の選択肢
- 台風や大雨などの地域特有の環境
- 日常生活で不便に感じること
- 長く住みたいと思える地域か
その後、宮崎での生活を経験したうえで、結婚を機に新築住宅を建てました。
先に仕事を確保し、賃貸で地域を確認してから家を購入する流れは、時間がかかる反面、大きな失敗を防ぎやすい方法だったと感じています。
現在の仕事を続けられる場合でも、移住先の生活が分からない段階で住宅購入を急ぐ必要はありません。
まず賃貸で暮らし、地域との相性を確認してから購入する方法もあります。
仕事を先に決めた方がよいケース
現在の仕事を続けられない場合や、現地企業への転職を考えている場合は、仕事の見通しを立ててから家を契約する方が安全です。
移住を機に転職する場合
移住と同時に転職する場合は、応募できる求人を確認してから住む地域を決めましょう。
家を先に決めると、応募できる会社が通勤圏内に限られてしまいます。希望する職種が少ない地域では、給与や勤務条件を妥協しなければならなくなる可能性もあります。
まずは移住候補地の求人を調べ、次の条件を確認します。
- 希望する職種の求人があるか
- 想定する給与を得られるか
- 勤務地はどこに集中しているか
- 車通勤が可能か
- 転勤の可能性があるか
- 試用期間中の勤務条件が変わらないか
求人を見た結果、希望する仕事が見つからない場合は、移住先の範囲を広げたり、働き方を見直したりする必要があります。
移住先の地域に希望する仕事がない場合は、都市部企業のリモート求人まで応募先を広げる方法もあります。
営業、マーケティング、人事などの経験を活かしたい方は、「地方移住でビジネス職のリモート転職を目指す方法」も参考にしてください。
移住先の企業へ通勤する場合
現地企業へ通勤する場合は、勤務先が決まる前に家を契約すると、毎日の移動が負担になることがあります。
地方では、地図上では近く見えても、公共交通機関の本数が少なかったり、車がなければ通勤できなかったりする地域があります。
通勤距離だけでなく、次の点も確認しましょう。
- 通勤に車が必要か
- 勤務先に従業員用の駐車場があるか
- 通勤時間帯に道路が混雑しないか
- ガソリン代や高速道路代がいくらかかるか
- 子どもの送迎と通勤を両立できるか
- 悪天候時にも通勤できるか
勤務先が決まってから家を探せば、通勤と生活の両方を考えて地域を選べます。
移住先で家を購入する場合
移住を機に住宅を購入したい方は、賃貸を探す場合以上に、仕事と収入を先に固めることが重要です。
住宅ローンの審査基準は金融機関や商品によって異なりますが、申込時には年収や勤務先、就職年月などの情報を確認されます。
転職と住宅購入の時期が重なる場合は、先に不動産会社や金融機関へ相談し、どのタイミングで手続きを進めるべきか確認しましょう。
また、家を購入すると、簡単には別の地域へ移れません。転職後に仕事内容が合わなかったり、通勤が想像以上に負担だったりしても、住む場所を変えにくくなります。
移住先での生活経験がない場合は、いったん賃貸で暮らし、仕事や地域との相性を確認してから住宅購入を検討する方法もあります。
家の購入と転職を同時に進めると、住宅ローン、勤務地、収入、通勤など複数の条件が重なります。
契約を急がず、それぞれの専門窓口へ事前に確認しましょう。
家を先に探してもよいケース
すべての人が仕事を決めてから家を探さなければならないわけではありません。
次のような場合は、転職活動より先に家探しを進められます。
現在の仕事を移住後も続けられる
現在の仕事を続けられ、勤務先から移住の許可を得られている場合は、転職先を探す必要がありません。
収入が変わらないのであれば、現在の家計をもとに移住後に支払える家賃を計算できます。
ただし、フルリモート勤務ではインターネット環境が欠かせません。

私が宮崎へ移住した地域では、以前利用していた光回線の提供エリア外だったため、ケーブルテレビ回線を利用することになりました。
物件を契約する前に、利用できる回線と通信速度、工事までの日数を確認しておくことをおすすめします。
フルリモート生活の実態については、「フルリモートはやめとけと言われる理由」でも詳しく紹介しています。
十分な貯金や安定収入がある
仕事が決まっていなくても、当面の生活費を支払える貯金がある場合は、先に移住して現地で仕事を探す方法もあります。
ただし、必要なのは引っ越し費用だけではありません。
- 賃貸住宅の初期費用
- 家具・家電の購入費
- 車の購入費や維持費
- 仕事が決まるまでの生活費
- 急な病気や修理に備える予備費
移住後すぐに希望する仕事が決まるとは限らないため、収入がない期間も想定しておきましょう。
必要な金額の考え方は、「地方移住に必要な貯金はいくら?」で、世帯別に解説しています。
寮・社宅付きの仕事を利用する
寮や社宅が用意されている求人では、仕事と住まいを同時に決められる場合があります。
たとえば、次のような仕事です。
- ホテル・旅館
- リゾート関連
- 工場・製造業
- 農業
- 地域おこし協力隊
住まい探しの負担を抑えられる一方で、退職した場合に寮や社宅を退去しなければならないこともあります。
家賃だけでなく、契約期間、退去条件、家具・家電の有無、光熱費の扱いまで確認してください。
寮費や入居期間、退職した場合の退去条件などは、「仕事付きで地方移住する方法|住み込み・寮・社宅付き求人の探し方」で詳しく解説しています。
家を先に決めることで起こりやすい失敗
移住したい地域への気持ちが強いと、仕事より先に家を決めたくなるかもしれません。
しかし、住む場所を先に固定すると、仕事と生活の選択肢が狭くなることがあります。
希望する仕事が近くにない
移住先によっては、希望する職種の求人が少ないことがあります。
観光業や介護職、建設業などの求人は見つかっても、これまで経験してきた職種の求人が近くにあるとは限りません。
家を契約したあとで求人を探し始めると、次のような妥協が必要になる可能性があります。
- 希望していなかった職種へ応募する
- 給与の低い求人を選ぶ
- 長時間かけて通勤する
- 車を追加で購入する
- 単身赴任や再転居を検討する
移住候補地を決めた段階で、実際にどのような求人があるのか確認しておきましょう。
想定以上に生活費がかかる
地方へ移れば、生活費が必ず下がるわけではありません。
家賃が安くなっても、車の購入費、ガソリン代、自動車保険、冬の暖房費などが増えることがあります。
仕事が決まっていない状態で出費が増えると、貯金が想定より早く減ってしまいます。
移住前には、家賃だけでなく、次の費用も含めて家計を計算しましょう。
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 車関連費
- 住宅の維持費
- 子育てや医療にかかる費用
大阪と宮崎での実際の支出は、「地方移住で生活費は本当に安くなる?」で比較しています。
家を購入してから地域が合わないと気づく
短期間の旅行や物件見学だけでは、地域の暮らしやすさをすべて判断できません。
実際に住み始めてから、次のような点に気づく場合があります。
- 買い物や通院に時間がかかる
- 通勤時間帯の道路が混雑する
- 希望するインターネット回線を利用できない
- 近隣環境や地域の雰囲気が合わない
- 子育てに必要な施設が遠い
- 自然環境の維持管理に手間がかかる
住宅を購入すると、賃貸よりも簡単には住み替えられません。
移住先に土地勘がない場合は、まず賃貸住宅やお試し移住を利用し、生活を経験してから購入を検討する方法が安全です。
仕事を先に決める場合にも注意点がある
仕事を先に決めれば、必ず失敗を防げるわけではありません。
勤務条件を十分に確認せず、求人票の言葉だけで判断すると、移住後に想定していた働き方ができないことがあります。
「リモート可」だけで移住を決めない
求人票に「リモートワーク可」と書かれていても、完全在宅とは限りません。
次のような勤務条件もあります。
- 週に数回は出社が必要
- 研修期間中は毎日出社
- 会社から一定の距離に住む必要がある
- 重要な会議や顧客対応では出社する
- 部署異動によって出社頻度が変わる
応募時や面接時には、現在の勤務方法だけでなく、移住後も同じ条件で働けるか確認してください。
確認すべきポイントは、「フルリモート求人の選び方」で詳しく解説しています。
内定後すぐに家を購入しない
転職先が決まると、安心して家を購入したくなるかもしれません。
しかし、実際に働き始めるまでは、仕事内容、職場の雰囲気、通勤負担が自分に合うか分かりません。
まずは賃貸で暮らし、次の点を確認してから住宅購入を検討する方法があります。
- 仕事を長く続けられそうか
- 試用期間後も収入が安定するか
- 通勤と家事・育児を両立できるか
- 地域での生活に不便がないか
- 数年後もその地域に住みたいと思えるか
未経験転職と移住を同時に進めすぎない
これまで経験したことのない職種や業界へ転職する場合は、仕事と生活の両方が大きく変わります。
移住と未経験転職を同時に進めると、仕事を覚えることに加えて、新しい地域での生活にも慣れなければなりません。
まずは今までの職歴を活かせる仕事がないか確認し、未経験職へ転職する場合は、必要なスキルや経験を整理してから移住時期を考える方が進めやすくなります。
たとえば未経験からIT・Web業界を目指す場合、最初から完全在宅の求人だけに絞ると、応募できる求人が少なくなる可能性があります。
IT・Webに興味がある方は、「未経験からIT・Web業界を目指す方法」で具体的な流れを紹介しています。
仕事と家を同時進行で探す方法
仕事が決まるまで家を一切探さないと、内定後に慌てて物件を選ぶことになります。
一方、仕事の条件が決まる前に家を契約すると、勤務先までの距離や必要な収入が合わなくなる可能性があります。
おすすめなのは、仕事と家の情報収集を同時に進め、契約する順番だけを調整する方法です。
移住候補地を2〜3地域に絞る
最初から一つの市町村だけに決めず、生活条件の近い地域を2〜3か所比較しましょう。
比較する主な項目は次のとおりです。
- 希望職種の求人数
- 給与水準
- 家賃と物件数
- 勤務地までの通勤時間
- スーパーや病院への距離
- 保育園や学校の選択肢
- 利用できるインターネット回線
求人が多くても家賃が高い地域や、家賃が安くても希望職種が少ない地域があります。
仕事と住まいを一緒に比較することで、現実的な候補地を選びやすくなります。
ネットと電話で現地訪問前に候補を絞る
遠方から家や仕事を探す場合、現地に行ってから一つずつ探し始めると、滞在時間を有効に使えません。
現地へ行く前に、次の準備を進めておきましょう。
- 応募したい企業を調べる
- オンライン面談を受ける
- 賃貸物件をネットで検索する
- 不動産会社へ電話する
- 内見したい物件を複数選ぶ
- 現地滞在中の面接や内見を予約する
私も大阪から賃貸物件を調べ、不動産会社へ電話してから、宮崎への旅行日程に合わせて内見を予約しました。
事前準備をしておけば、限られた滞在期間でも複数の物件や勤務先候補を確認できます。
休暇を取り、現地を確認する期間をつくる
仕事探しも家探しも、最終的には移住候補地を訪れ、自分の目で確認することが重要です。
遠方から移住する場合は、現在の勤務先で休暇を取り、数日間現地に滞在する予定を組みましょう。
現地滞在中に確認したいのは、会社や賃貸物件だけではありません。
- 勤務先までの通勤経路
- 朝夕の道路の混み方
- スーパーや病院
- 保育園や学校
- 周辺地域の雰囲気
- スマートフォンの電波状況
- 物件で利用できるインターネット回線
仕事の面接や職場見学と、賃貸物件の内見を同じ滞在期間にまとめれば、交通費や宿泊費も抑えやすくなります。
旅行だけでなく自治体のお試し滞在も利用できる
移住候補地へ滞在する方法は、一般的な旅行だけではありません。
自治体によっては、仕事探しや住居探しを行う移住希望者に向けて、宿泊施設や費用補助を用意しています。
宮崎県内で利用できる制度は、あったか宮崎ひなた暮らし「市町村が実施するお試し滞在」で確認できます。
例えば日向市では、移住を検討している人が、仕事探しや住居探しなどの移住活動の拠点として利用できるお試し滞在施設を設けています。
2026年7月に確認した案内では、次の条件となっています。
- 施設利用料は1日1,000円
- 利用期間は2日から最大14日間
- 利用開始日の14日前までに申請する
- 仕事探しや住居探しなど、具体的な移住活動が必要
- 観光旅行やサーフトリップだけを目的とした利用はできない
- 施設内にインターネット環境はない
また、日向市内で移住活動を行う際に利用したレンタカーについて、1日3,000円以内の実費を最大14日間補助する制度も案内されています。
お試し滞在を利用すれば、通常の旅行よりも長い期間、地域での生活を確認しながら、仕事探しや物件探しを進めやすくなります。
お試し滞在の対象者、料金、利用期間、補助内容は変更される可能性があります。
利用前に自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。
宮崎で利用できるお試し滞在や、私が移住前に行った準備については、「宮崎へのサーフィン移住を考えている人が移住前にやるべきこと」でも紹介しています。
オンライン面談と現地見学を組み合わせる
転職活動のすべてを現地で行う必要はありません。
初回面談や会社説明はオンラインで進め、最終面接、職場見学、物件の内見など、現地でなければ確認しにくい予定だけを滞在期間にまとめましょう。
不動産会社にも事前に希望条件を伝え、短い滞在期間中に複数の物件を回れるように予約しておくと効率的です。
現地訪問の予定例は、次のようになります。
| 日程 | 確認すること |
|---|---|
| 1日目 | 移住相談、地域・住宅地の確認 |
| 2日目 | 企業面接、職場見学、通勤経路の確認 |
| 3日目 | 賃貸物件の内見、不動産会社への相談 |
| 4日目以降 | 生活環境や周辺市町村を確認 |
家は契約直前まで複数の候補を残す
気に入った物件が見つかっても、勤務先が決まっていない段階で急いで契約すると、あとから不便に気づく可能性があります。
家賃、通勤時間、周辺環境の異なる物件を複数残し、仕事の条件が決まってから最終判断しましょう。
人気物件はすぐに募集が終了することもありますが、焦って条件に合わない家を契約するより、入居時期を相談できる物件や別の候補を探す方が安全です。
ネットとオンライン面談で候補を絞り、休暇を使った現地滞在で面接・内見・生活環境の確認をまとめて行うと、遠方からでも仕事と家を同時に探しやすくなります。
地方移住で失敗しにくい8つの手順
仕事と家のどちらから手を付ければよいか迷った場合は、次の順番で進めてみてください。
1.移住後に必要な生活費を計算する
現在の生活費だけでなく、車、家賃、光熱費、通信費など、移住後に増える支出も含めて計算します。
2.現在の仕事を続けられるか確認する
フルリモート勤務ができる場合は、居住地制限や出社頻度を勤務先へ確認します。
3.続けられない場合は希望する働き方を決める
現地企業、フルリモート、在宅ワーク、資格職など、経験や生活に合った働き方を整理します。
4.移住候補地の求人と家賃を同時に調べる
求人だけ、物件だけを見るのではなく、勤務地と住める地域を一緒に比較します。
5.仕事へ応募しながら物件候補を絞る
転職活動を進めながら、勤務先候補へ通いやすい賃貸物件をネットで探します。
不動産会社へ電話し、募集状況や県外からの契約方法も確認しておきましょう。
6.現地滞在中に面接と内見を行う
休暇などを利用して移住候補地に滞在し、会社の面接や職場見学、賃貸物件の内見をまとめて行います。
旅行だけでなく、自治体のお試し滞在制度を利用する方法もあります。
7.収入の見通しが立ってから家を契約する
内定や現在の仕事を継続できる見通しが立ってから、賃貸契約を進めます。
県外から契約する場合は、書類の郵送、オンライン手続き、鍵の受け取り方法も不動産会社へ確認してください。
8.地域を確認してから住宅購入を検討する
移住先に土地勘がない場合は、まず賃貸で暮らし、仕事や生活との相性を確認してから購入を検討します。
ネットで仕事と物件を調べ、現地滞在で面接と内見を行い、収入の見通しが立ってから家を契約する。
この順番なら、遠方からでも準備を進めながら、住む場所を早く固定しすぎるリスクを抑えられます。
移住後の働き方に合った仕事を探す
移住後の仕事は、フルリモートだけではありません。
現在の経験や希望する暮らしによって、向いている仕事の探し方は変わります。
| 希望する働き方 | 検討したい選択肢 |
|---|---|
| 現在の仕事を続けたい | 勤務先へ移住後の勤務条件を確認する |
| 営業・マーケティング・人事などの経験を活かしたい | ビジネス職のリモート求人を探す:Remoful |
| 移住先の企業で働きたい | 地方転職・Uターン・Iターン求人を探す:HUREX |
| IT・Web経験を活かしたい | 専門職向けの転職支援を利用する |
| 家事や育児と両立したい | 在宅ワークや短時間勤務を探す |
まだ目指す仕事が決まっていない方は、「地方移住に向いている仕事12選」で、フルリモート、地域企業、資格職、在宅ワークなどを比較してみてください。
転職サービスごとの特徴は、「リモート・地方転職向けの転職サイト・エージェント」で紹介しています。
ビジネス職の経験を活かしてリモート転職するならRemoful
移住先の地域に希望する仕事がない場合は、地方から働けるリモート求人まで応募先を広げる方法があります。
営業、マーケティング、人事、カスタマーサクセスなどの経験がある方は、ビジネス職のリモート求人を扱うRemofulで、これまでの職歴を活かせる求人があるか確認できます。
リモート転職ができれば、勤務先までの距離だけで住む場所を決める必要がなくなり、通信環境、生活の利便性、家賃などを重視して移住先を選びやすくなります。
- 移住先に希望するビジネス職の求人がない
- 現在の営業・人事・マーケティング経験を活かしたい
- 地方に住みながら都市部企業で働きたい
- 移住後も正社員として働きたい
- 出社頻度や居住地制限を確認しながら探したい
※求人の紹介状況やリモート勤務条件は、職歴、希望職種、居住地などによって異なります。
ITエンジニアなどの実務経験がある方や、ほかの転職サービスも比較したい方は、「リモート・地方転職向けの転職サイト・エージェント」で、経歴に合ったサービスを確認できます。
移住先の地域企業を探すならHUREX
👔移住先や周辺地域の企業で働きたい方へ
移住先を決める前に、その地域でどのような求人があるのか確認しておくことが大切です。
「希望する地域に経験を活かせる求人があるか知りたい」
「Uターン・Iターン転職について相談したい」
という方は、地方転職に強いサービスで求人を確認してみましょう。
✓ 希望する地域の求人を探したい
✓ 地元企業へ転職したい
✓ Uターン・Iターンを考えている
✓ 転職と移住の進め方を相談したい
家を決める前に求人を確認しておけば、勤務先に合わせて住む地域を選びやすくなります。

HUREXは大手求人にはない地元企業との強い関係を持つ地域密着型サイト。
今注目されているサービスですね!
※紹介できる求人や対応地域は、時期や希望条件によって異なります。
まとめ|家より先に移住後の収入を考えよう
地方移住では、仕事と家のどちらか一方だけを先に決めればよいわけではありません。
重要なのは、移住後の収入をどのように確保するかを先に考え、その条件に合った住まいを選ぶことです。
現在の仕事を続けられる場合は、勤務先の許可や出社条件を確認したうえで家探しへ進めます。
移住を機に転職する場合は、希望する地域の求人や勤務地を確認し、収入の見通しが立ってから家を契約する方が安全です。
ただし、家の契約を後にする場合でも、物件探しまで後回しにする必要はありません。
私の場合は、大阪に住みながらネットで宮崎の賃貸物件を調べ、不動産会社へ電話しました。
その後、宮崎への旅行日程に合わせて内見を予約し、現地滞在中に複数の物件を回って入居先を決めています。
記憶では契約書類を大阪へ送ってもらい、郵送で手続きを進め、移住当日に不動産会社の店舗で鍵を受け取りました。
遠方から移住する場合は、次の流れで準備すると進めやすくなります。
- ネットで求人と物件を調べる
- 企業や不動産会社へ連絡する
- 休暇を使って現地に滞在する
- 面接、職場見学、物件の内見をまとめて行う
- 収入の見通しが立ってから家を契約する
現地滞在には、通常の旅行だけでなく、自治体のお試し滞在制度を利用する方法もあります。
また、移住先に土地勘がない段階で住宅購入を急ぐ必要はありません。
私自身も、仕事を変えずに大阪から宮崎へ移住し、最初は賃貸住宅で生活しました。その後、実際の暮らしを経験してから新築住宅を建てています。
仕事と家の情報収集は同時に進めながら、契約だけは焦らないことが、移住後の後悔を減らすポイントです。

