「地方移住したいから、フルリモートの仕事がしたい」
多くの移住志望者がそう考えているはず。
確かに、フルリモートは移住を実現させる強力な手段です。しかしその一方で、フルリモートなら何でもいいわけじゃないのも現実。

2017年からフルリモートで働き続けて、およそ10年ほどが経ちます。
正直に言うと、「フルリモートは最高。移住にはこれしかない」と単純には言えません。メリットもあれば、デメリットもある。
リモートワークよりも、一般的な働き方のほうが生活がうまくいく、という方も大勢いると思います。
在宅ワークの現実を知ったうえで、自分に合った楽しい移住ライフを送れるような仕事とは何かを考えてみてください。
フルリモートで働きたい方に向けて、記事内では、
未経験者向け、IT・Web経験者向け、
それぞれに役立つ転職サービスも紹介しています。
自分に合った働き方を探す参考にしてみてください。
フルリモート歴10年「私が在宅ワークを始めた理由」
最初にざっくりとだけ、私がなぜリモートワークを始めたのか、現在の会社はどんな感じなのかを説明しておきます。
2017年、塾講師時代からの脱却
私のプロフィールページや「30代で地方移住を決めた理由」で詳しく書いていますが、
20代の頃、フリーターでぶらぶらしていた私は、30を前にしてようやく重い腰を上げて、真面目に働こうとしました。
そこそこ有名な学習塾グループの塾長見習いの社員として働き始めました。
13時に出勤して夜の22時まで働く。事務作業や保護者対応をやりながら、授業の準備や授業も行います。
さらに、塾長との個人的なミーティングなどで朝方まで話し合いが及ぶこともありました。
生活リズムが完全に狂ってしまいました。
あっという間に、心身の調子がおかしくなって退職へ。
約1年間、実家で両親のすねをかじりながら、引きこもっていました。
リモートワークが可能な会社で働くきっかけは、知人の誘いです。これはほんと、運がよかったとしか言いようがありません。
自分で求人を探していたときは、事務職とかまったく別な職種のものを見ていました。
当時はコロナになる前で、世間ではリモートワークという働き方がまだ浸透していませんでした。
紹介されたのはWeb系の会社でした。
主な業務はライターやネット広告の作成。
最初は週に三日ほど、自宅でアルバイトしてました。
偶然によってフルリモートで引きこもりからの社会復帰を果たせたわけですが、一応言っておけば、知人がその仕事を紹介してくれたのも理由があったみたいです。
それは、私が塾講師だった経歴や、趣味で文学青年キャラだったことから、「文章を書けそう、あいつ、仕事しないかな?」となったらしいです。
なので、今から振り返れば、「あのとき、塾講師でメンタルをバグらせてよかったわ」と思えます。
現職は「ホワイト企業のフルリモート」
会社の情報はあまり詳細に語れませんが、レアケースといえるほど従業員にとって最高な職場です。
フルリモートで出社や出張なし、残業なし。
月から金曜日、基本は9時から17時で働いています。
連絡はチャットや電話、ミーティングはビデオ通話です。
もう何年も社長や上司の顔を直接、見ていません。
給料はめちゃくちゃ高いわけではありませんが、ふつうに生活できるくらいはもらっています。
うちは妻と共働きですが、私が在宅ワークで時間を作りやすいため、家事・育児もしっかりこなすことができます。
フルリモートの闇?「現実にはデメリットもちゃんとある」
フルリモートもメリットばかりではありません。
フルリモートで10年働いて見えてきた、現実の部分をここでは語ります。
働いているのに「引きこもり状態」になる
これが最大の問題だと思います。
フルリモートなら、どこでも仕事ができます。でも、PCの環境などの都合により、実際には家で仕事をすることがほとんど。
そうすると、自分が意識的に行動しないと、一日中、家の中にいることになります。
塾講師時代は、嫌でも外に出ました。駅に行き、職場に行き、同僚や生徒や保護者と会った。
強制的に外部世界と接点を持っていました。
人と触れ合うことで喜びや楽しさを感じる場面もあります。

リモートワークになると、日常ががらりと変わります。
朝、パソコンに向かい、日が暮れるまでずっとパソコンの前。
一日中、誰とも話さずに黙々と仕事をする。それが当たり前になります。
今は移住し、サーフィンがあり、家族もいます。
しかしその前は独身で、かつ、徹底したインドア生活だったので、社会から孤立した「働いているのに引きこもり状態」で、時々、なんとなく病んでしまうこともありました。
知り合いの移住者は、宮崎の町にあるリモートワーク向けのスペースをレンタルしています。

ずっと家で仕事をするのが苦手な人は、気晴らしに人のいる場所まで働きに行くのもおすすめです。
運動不足で身体が「よどむ」
フルリモートになると、心身の健康を意識的に維持する努力が必要です。
移住前のフルリモート時代、私はほとんど家から出ない生活をしていました。
ひどいときは、仕事を終えると朝方までお酒を飲む(もちろん、ひとりの部屋飲みです)という日々をひたすら繰り返していた時期があります。

通勤時間を気にしなくていいから、始業の9時ギリギリまで眠っていられます。
二日酔いでも、ずっとひとりでパソコン作業だから、どうにでもなります。
そんな不摂生な生活を続けていたら、ある日、体がおかしくなりました。メンタルもやられてしまいました…。
まあ、これは私が愚か者過ぎて、自己管理があまりにできない例ですが、
大なり小なり、リモートワークでは心身の健康に気を配る必要があります。

サーフィン移住により、健康をキープできるようになりました。
サーフィンを始めて良かったことの一つが、健康を与えてくれるから。
朝早く起きて海に向かう。太陽の光を浴びて、暑さや寒さを肌で感じる。
サーファーたちと挨拶し、世間話する。
パドルで腕がくたびれ、波に巻かれてゼイゼイ呼吸し、波に乗って脳内がハイになる。
サーファー仲間の言葉ですが、「サーフィンしてないと、体がよどむよね」という表現は言い得て妙。
フルリモートで家にいると、「体のよどみ」を感じ、溜まっていきます。
今は子育てで朝のサーフィンはできていませんが、夜に散歩をしたりと意識的に身体を動かしています。
会社によっては「リモート=評価不利」になる?
リモートワークだと仕事の評価がされにくく、出世に影響があるという話も聞きます。しかし、これは会社次第ではないでしょうか。
私のところは小規模な会社なので、昇進の評価にリモートかオフィスかは影響しません。
知人の移住者はコロナがきっかけで勤め先がリモートワーク化され、宮崎に定住しました。
大手企業で働いているのですが中間管理職へと出世しています。
一方で、ネットでリサーチすると、「オフィスに来ている人の方が評価される」という組織文化の会社も、まだまだ存在しているようです。
また、スキルアップの問題もあります。

新しい業種・職種でフルリモートの仕事にチャレンジする場合、どういうプロセスで仕事を覚えていくのかなど、気になる点がたくさんあります。
調べてみると、最初の1年くらいは出社して、という流れの会社もあるそうですね。
一方、入社時からリモートワークできる会社もあるようですが、業務経験者や特定の職種などいろいろ条件のチェックがいりそうです。
ただ共通して言えるのは、フルリモートの転職も「家で仕事できるからラク」だけではない、ということ。
仕事はしっかり検討して選択するのが大事です。
フルリモート求人はIT・Web業界に多くあります。
実務経験がある方は、経験者向け転職エージェントを利用すると、非公開求人やフルリモート求人を紹介してもらえることがあります。
💻 IT・Web経験者におすすめ
TechGo(テックゴー)|IT転職エージェントの無料キャリア面談
TechGoは、ITエンジニア・ITコンサル経験者向けの転職エージェント。
キャリア相談から求人紹介、書類添削、面接対策まで無料でサポートしてくれます。
「移住したいけれど、今の会社では難しい…」
そんな悩みがある方へ。
フルリモートや年収アップを目指せる求人を一度確認してみるのがおすすめです。
※IT・Web業界で実務経験がある方向けのサービスです。
こんな方におすすめ
✓ IT・Web業界で実務経験がある
✓ 移住をきっかけに働き方を見直したい
✓ フルリモート・リモートワーク可能な求人を探したい
✓ 年収アップやキャリアアップも目指したい

私自身、仕事を続けながら地方移住できたことが、
一番大きな安心につながりました。
今の会社で同じ働き方が難しい場合は、
まずは無料相談で「どんな求人があるのか」を知るだけでも、
新しい選択肢が見えてくるかもしれません。
フルリモートで地方移住するときの注意点
フルリモートは移住を可能にする強力なツールです。ただし、注意すべき点もあります。
フルリモートと地方移住との関係についてはこちらをご覧ください。
1. 性格によって向き・不向きがある
良いこと悪いことどちらもあるけど人と関わるのが好きという人と、他人といると疲れるから一人の方がストレスがないというタイプの人がいます。
フルリモートは後者に向いていますが、自分の適性を知るためにはその環境で働いてみないと分からない場合もあります。
「陽キャなおれ、意外とひとりで在宅ワークに向いてるぞ」「一人が好きだけど、仕事は外のほうがいいな」
出会う会社や人達にもよるでしょう。
結局、なぜフルリモートでないといけないのか、という理由が大事なのかもしれません。
例えば、子育て中で、できるだけ家にいたいという目的があった場合、向き不向きなんかを考えるよりも、働き方を第一に優先する人もいるはずです。
または、地方の会社だと給料が安いから、都心でテレワークの仕事を見つけた方が得策だという場合、否が応でも、そういった企業に注目するはず。
フルリモート自体はあくまで「通勤がない」という一つの特性に過ぎません。

私はフルリモートだから移住がスムーズにいきましたが、その方法しかないわけではありません。
そもそも、移住を実現させたのは「フルリモート」ではなく「その会社や仕事内容が自分にマッチしていた」からです。
フルリモートでも、むちゃくちゃ給料が安い、やりがいがない、職場の人間関係が悪い——そういう仕事では移住の足を引っ張ってしまいます。
- 自分の納得できる仕事内容か
- 給与や待遇は移住後の生活に足りるか
- 会社の経営状況は安定しているか
- 人間関係(リモートでも最低限)は良好か
こういうことも意識しておくポイントです。
性格の向き・不向きについては、「仕事は家族のため、人生の時間を大切にするため、移住したい」など、
目的がはっきりしていれば、フルリモートのデメリットも受け入れられます。
逆に「なんとなくフルリモートがラクそう」という理由なら、孤立感に耐えられず、結局オフィス勤務に戻りたくなる可能性が高いです。
2. 「移住前にテレワークを探す」or「宮崎で在宅ワークの求人を探す」
今お住まいの地域や都心部でテレワークを始めてから引っ越すのか、
宮崎の求人でテレワークを見つけてから引っ越すのがいいのか。
ネットで「宮崎 フルリモート 求人」などで探すと、正社員の在宅ワークの仕事がちらほら見つかりますが、よく見たら、会社は東京だったりのケースが目立ちます。
会社の所在地の条件を外した場合、エンジニアやWebデザイナー、事務・人事サポートなどのバックオフィス業務などの求人がありました。

転職活動でよくあるのが、エントリー後や採用後に、「思ってたんと違う契約やわ」となるパターン。
仕事内容、入社後の流れや研修、スキルや年齢などの応募条件、休日や福利厚生など細かく下調べをしてください。
特に、求人広告では「フルリモート可能」とか「完全在宅勤務」だとか嘘でないにしても、いかにも、最高そうな職場の印象を強く与えてくるものもあります。
蓋を開けてみれば、長い長い研修を経なければ在宅できないだとか、何気に出張する頻度や残業が多かったり。
なお、フルリモート求人を選ぶときの具体的な確認ポイントは、フルリモート求人の選び方で詳しく解説しています。
移住の直近で、フルリモートの会社を探すのは現実的ではないかもしれません。
移住までに長期的な目で準備を行い、計画的にテレワークの会社に勤務、タイミングを見て、移住というのがよさげです。
フルリモートで働くためには、ある程度スキルを持っていたほうが有利なので、その学習からスタートするのも方法のひとつです。
もし未経験からフルリモートを目指す場合、IT業界は有力な選択肢の一つです。
実際に私が見てきた限りでも、完全在宅勤務の求人はエンジニアやWeb系職種に多く見られます。
まずは転職支援サービスを利用して、自分がどのような求人に応募できるのか確認してみるのもよいでしょう。
3. フルリモートじゃなくても移住はできる
サーフィンをしていると、様々な職業の人と出会います。
ぱっと思いつくだけでも、病院の先生や看護師、介護士や柔道整復師、美容師、営業などの会社員、民宿のオーナーや飲食店の経営者、会社の経営者、青果店、塗装や大工などの職人、弁護士やホテルスタッフ、自衛隊などなど。

知り合いの移住サーファーは、宮崎へのサーフィン移住を思い立った30手前の頃、まずは看護師資格を取るための学校へ通い、病院の働き口をゲットしてから引っ越したそうです。
そのほか、大工さんなど職人系の移住サーファーも多いです。
私の周りでは、宮崎の企業でサラリーマンとして転職したという話は聞いたことはありませんが、求人をリサーチすることで見つかるかと思います。
移住を検討中の方の年齢や経歴、身の上などはさまざまですが、
安定した移住を求めるなら、
時間をかけて仕事を選ぶのが大切です。
フルリモートにこだわるだけでなく、
地方企業への転職やUターン・Iターン転職も選択肢の一つです。
移住後の生活を安定させるためにも、早めに求人情報をチェックしておくことをおすすめします。
👔地方移住後の仕事探しに不安がある方へ
地方移住を考えるうえで、仕事探しは避けて通れません。
✓ 地方企業の求人に強い
✓ Uターン・Iターン転職に対応
✓ 非公開求人あり
✓ 転職相談無料
まずは希望する地域にどんな求人があるのか確認してみましょう。
転職活動を始める前の情報収集としても活用できます。
地方特化型の転職エージェントなので、
一般的な転職サイトでは見つからない求人が見つかることもあります。
まとめ
フルリモートは移住を実現させる強力なツールです。
移住生活を続けるなかで、在宅ワークでよかったと思える瞬間は多々あります。
しかし、「フルリモート最高、家で仕事できて天国だ」と単純には言えません。
向き不向きもありますし、自己管理ができないと心身が不健康になるリスクも。

これから、フルリモートの会社を探す方は、ほんとうに自分の求めている条件に合った求人なのかを厳しくチェックした方がいいです。
あらゆる方法でリサーチしまくりましょう。
フルリモート自体はあくまでも「通勤がない」という一つの特性です。
フルリモートでも、むちゃくちゃ給料が安い、残業が多い、やりがいがないと不満があれば、移住の足を引っ張ってしまいます。
移住を考えているなら、「フルリモート」という手段に惑わされず、
まずは「移住後、自分はどんな生活を過ごしたいのか、そのための選択肢にはどんなものがあるのか。
譲れない部分、妥協できる部分、自分のスキルや長期的に見たライフプラン」などをじっくり考えてみてください。



