結論からいうと、条件付きで無料でもらえる空き家や住宅はあります。
自治体の無償譲渡住宅や、所有者が0円で譲りたい空き家などがあります。ただし、物件価格が0円でも、修繕・登記・税金などまで無料になるわけではありません。
まずは、知りたい項目から確認してください。
| 制度・物件 | 実際の内容 |
|---|---|
| 無償譲渡住宅 | 一定期間住み、条件を満たした後に住宅の所有権が移る |
| 0円・無償譲渡の空き家 | 住宅価格は0円でも、修繕・登記・税金などは別途必要 |
| 土地の無償提供 | 土地は無料でも、住宅の建築費は自分で負担する |
| 空き家バンク | 自治体などが空き家の所有者と購入・賃借希望者をつなぐ |
| 住宅購入・改修補助 | 住宅購入や空き家改修にかかる費用の一部を補助する |
無料・0円の物件は、「物件価格」ではなく「住める状態にするまでの総額」で比較することが重要です。
結論|空き家は条件付きなら無料でもらえる

空き家や住宅を無料でもらう方法はありますが、誰でも好きな地域の家を無条件でもらえるわけではありません。
自治体の無償譲渡住宅では、次のような条件が設けられることがあります。
- 対象住宅へ一定期間住み続ける
- 譲渡まで毎月の家賃を支払う
- 自治体内へ住民票を移す
- 年齢や世帯構成などの条件を満たす
- 税金や家賃を滞納しない
- 転売や投資目的で利用しない
「取得価格0円」と「無料で住める」は違う
特に注意したいのが、住宅本体の価格と、実際に住み始めるまでの費用は別だという点です。
物件価格が0円でも、修繕、家財処分、所有権移転登記、税金、保険、インフラ整備などに費用がかかる可能性があります。
「0円で買えるか」より、「住み始めるまでにいくら必要か」を確認しましょう。
無償譲渡住宅|一定期間住んだ後に家をもらえる

一部の自治体には、定住促進住宅などへ一定期間住み続けた人へ、住宅や土地を無償譲渡する制度があります。
ただし、移住した直後から自分の持ち家になるわけではありません。譲渡までは賃貸住宅として暮らし、毎月の家賃を支払う制度もあります。
申し込む前に、少なくとも次の4点を確認しましょう。
- 何年間住めば譲渡されるか
- 譲渡までの家賃はいくらか
- 年齢・世帯・所得などの条件があるか
- 途中で転出した場合はどうなるか
居住期間は制度によって異なり、数年後に譲渡されるものもあれば、20年以上住み続けることを条件とするものもあります。
「最終的に無償譲渡」でも、それまでの家賃まで無料とは限りません。譲渡までに支払う総額を確認してください。
0円・無償譲渡の空き家|所有者から無料でもらえるケースもある
自治体の制度とは別に、空き家の所有者が住宅を無償で譲りたいケースもあります。
空き家を所有していると、固定資産税だけでなく、草刈り、建物の点検、修理などの負担が続きます。そのため、売却代金を受け取ることよりも、住宅を引き取ってもらうことを優先する所有者もいます。
「空き家をもらってください」「空き家を差し上げます」「0円物件」などとして紹介される住宅は、このようなケースを含みます。
ただし、0円だからといって、そのまま住めるとは限りません。
- 雨漏りや腐食がないか
- 水道・電気・ガスを利用できるか
- 大量の家具や残置物がないか
- 土地の境界や接道に問題がないか
- 抵当権などの権利関係に問題がないか
- 庭・農地・山林などの管理が必要か
個人から無償で譲ってもらう場合ほど、契約前に建物・土地・権利関係を確認することが重要です。
土地の無償提供|土地は無料でも家は自分で建てる

自治体によっては、住宅そのものではなく、住宅を建てるための町有地や分譲地を無料で提供しています。
土地代を抑えられるのはメリットですが、住宅本体は自分の費用で建てる必要があります。
住宅本体のほか、外構、地盤改良、上下水道、浄化槽、登記などに費用がかかる可能性もあります。
また、指定期限までに住宅を建てることや、完成後に10年以上など一定期間住み続けることを条件としている制度もあります。
無料なのは土地だけです。土地取得後に住宅を完成させるまでの総額を確認しましょう。
空き家バンク|無料・0円の物件が見つかることもある

空き家バンクは、地域の空き家を売りたい・貸したい所有者と、購入・賃借したい人をつなぐ仕組みです。
一般的な中古住宅より安い物件や、所有者が無償譲渡を希望する物件が掲載されることもあります。
ただし、空き家バンク自体が無料で家を配る制度ではありません。無料・0円の物件が常に掲載されているわけでもありません。
なぜ無料・格安なのかを確認する
空き家が無料・格安になる背景には、次のような事情があります。
- 長期間使われていない
- 屋根や水回りなどに修繕が必要
- 家財や残置物が多い
- 市街地や駅から遠い
- 接道・再建築などに制限がある
- 庭・農地・山林などの管理負担が大きい
安い理由が分からないまま取得すると、購入後の修繕や管理に想定以上の費用がかかることがあります。
自治体が住宅の状態を保証するわけではない
空き家バンクに掲載されていても、自治体が住宅の安全性や設備の状態を保証しているとは限りません。
契約前に、屋根、外壁、基礎、床、水回り、給排水設備、雨漏り、シロアリ、境界、接道などを確認しましょう。
修繕が必要な住宅では、購入前に専門家へ建物調査や見積もりを依頼すると、取得後の費用を判断しやすくなります。
無料の空き家・0円物件を探す方法
無料・格安の空き家を探す場合は、1つのサイトだけを見るのではなく、複数の方法を併用するのが現実的です。
市区町村の空き家バンクを確認する
住みたい地域が決まっている場合は、まず市区町村の公式サイトで空き家バンクを確認します。
「自治体名+空き家バンク」「自治体名+空き家 無償譲渡」「自治体名+0円 空き家」などで検索すると見つけやすくなります。
全国版空き家・空き地バンクで探す
全国の参加自治体が登録した物件は、「国土交通省の全国版空き家・空き地バンク」から探せます。
ただし、市区町村独自の空き家バンクに掲載されているすべての物件が全国版に掲載されるとは限りません。希望地域が決まっている場合は、両方を確認しましょう。
自治体の移住・定住制度を調べる
空き家ではなく、定住促進住宅や土地の無償提供制度が見つかる場合もあります。
- 自治体名+住宅 無償譲渡
- 自治体名+土地 無償提供
- 自治体名+定住促進住宅
- 自治体名+住宅取得 補助金
- 自治体名+空き家改修 補助金
JOINで自治体の支援制度を探す
JOINの自治体支援制度検索では、住まい、仕事、子育て、移住体験などの支援情報を地域別に確認できます。
「JOINの自治体支援制度検索」で候補を見つけたら、自治体の公式サイトで最新の募集状況を確認してください。
地域の不動産会社や個人の物件情報も確認する
地域の不動産会社や個人が公開している情報に、無償・低価格の空き家が出ることもあります。
個人間で直接取引する場合は、建物の状態だけでなく、所有者、抵当権、土地の境界、接道などを確認したうえで契約しましょう。
空き家バンクだけに絞らず、自治体、不動産会社、移住相談窓口などを併用すると選択肢を広げられます。
無料・0円の空き家でも実際には費用がかかる
空き家の価格が0円でも、取得して住み始めるまでには費用がかかります。
| 費用 | 主な内容 |
|---|---|
| 修繕費 | 屋根、外壁、床、水回り、電気設備など |
| 家財処分費 | 家具、家電、布団、生活用品などの撤去 |
| 契約・登記費用 | 仲介、司法書士、所有権移転登記など |
| 税金・保険 | 固定資産税、火災・地震保険など |
| インフラ整備費 | 水道、浄化槽、電気、ガス、通信回線 |
| 敷地管理費 | 草刈り、庭木、農地、山林などの管理 |
修繕費が高くなることがある
長期間使われていない空き家では、屋根、床、柱、水回りなどが劣化している可能性があります。
取得価格が0円でも大規模な改修が必要なら、状態の良い中古住宅を購入するより総額が高くなることもあります。
残置物の処分費が必要になることがある
家具、家電、食器、布団などが残ったまま引き渡される「現状渡し」では、取得した人が処分費を負担する場合があります。
取得後も税金や維持管理費がかかる
住宅を取得した後は、固定資産税、保険、修理などの負担があります。
庭、農地、山林などが付属している場合は、草刈りや樹木の管理にも手間や費用がかかります。
無料の空き家ほど「なぜ0円なのか」を確認しましょう。修繕や管理の負担が大きいことが理由になっている場合があります。
住宅購入・空き家改修の補助制度

0円物件が見つからなくても、住宅購入や空き家改修に使える補助制度によって費用を抑えられる場合があります。
- 新築・中古住宅の購入費補助
- 空き家の改修費補助
- 家財処分費の補助
- 引っ越し費用の補助
- 子育て・若者世帯への加算
補助制度によっては、売買契約やリフォーム工事を始める前の申請が必要です。
補助制度を利用したい場合は、物件の契約や工事を進める前に自治体へ申請時期を確認してください。
住宅以外の制度については、「地方移住で利用できる支援制度一覧」でも解説しています。
住宅や土地を無償譲渡する自治体の事例
実際に、住宅や土地を条件付きで無償譲渡する制度を設けている自治体があります。
| 自治体 | 制度の主な内容 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 茨城県境町 | 長期入居後に土地・住宅を無償譲渡 | 対象住宅へ25年間住み続ける |
| 岐阜県本巣市 | 定住促進住宅と敷地を無償譲渡 | 入居翌月から3年経過後も居住を継続する |
| 北海道白糠町 | 住宅建築用の町有地を無償提供 | 住宅を新築して10年以上居住する |
※制度内容や募集状況は変更される可能性があります。申し込み前に各自治体の最新情報を確認してください。
茨城県境町|25年入居後に土地・住宅を無償譲渡
茨城県境町では、移住・定住希望者向けの賃貸住宅「アイレットハウス」を整備しています。
対象となる戸建て住宅などでは、25年間住み続けた人へ土地と住宅を無償譲渡する仕組みがあります。
ただし、入居期間中は賃貸住宅として利用するため、毎月の家賃などを支払います。
最新の募集状況は、「境町定住促進住宅「アイレットハウス」」で確認してください。
岐阜県本巣市|定住促進住宅を条件付きで無償譲渡
岐阜県本巣市の水鳥住宅では、入居した翌月から3年が経過した後、条件を満たして引き続き居住する希望者へ、住宅と敷地を無償譲渡すると案内されています。
税金の滞納がないことなどの条件もあるため、申し込み前に最新の制度内容を確認してください。
制度の条件は、「本巣市の水鳥住宅無償譲渡の案内」で確認できます。
北海道白糠町|住宅を建てる人へ町有地を無償提供
北海道白糠町では、移住・定住を希望する人の住宅建築を支援するため、町有地を無償で提供しています。
受け取れるのは完成した住宅ではなく、住宅を建てるための土地です。
住宅を新築して一定期間住むことなどが条件となるため、土地代だけでなく住宅の建築費や設備費まで含めて検討しましょう。
最新の区画と条件は、「白糠町の新築定住宅地無償提供」で確認できます。
まとめ|空き家は条件付きなら無料でもらえる
空き家や住宅を無料でもらえるケースはあります。
主な方法は、自治体の無償譲渡住宅、所有者からの0円譲渡、土地の無償提供、空き家バンクなどです。
ただし、物件価格が0円でも、修繕・登記・税金・残置物処分などまで無料になるわけではありません。
まずは希望する地域の空き家バンクや自治体サイトで物件・制度を探し、気になる住宅が見つかったら、建物の状態と取得後に必要な総額を確認しましょう。
「0円だから得」と判断せず、実際に住める状態にするまでいくら必要なのかを確認してから決めてください。

